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By Aaron Parecki

スマートフォンのアプリからタクシーやハイヤーを呼び、アプリ上で支払いを済ませられる配車サービス「Uber」は、個人で運営しているタクシーのドライバーに対して英語の試験を行う新しい規則を発表したロンドン交通局(TfL)を相手取り訴訟を起こしています。その裁判でUberが「英語の試験を実施すれば3万3000人ものドライバーが職を失うことになる」と主張しました。

Uber says thousands of London drivers threatened by English language test | Reuters

http://www.reuters.com/article/us-uber-britain-idUSKBN1671GN

Uber v TfL: court hears written English test will cost 33,000 drivers their jobs | Technology | The Guardian

https://www.theguardian.com/technology/2017/feb/28/uber-v-tfl-court-hears-written-english-test-will-cost-33000-driver-jobs

ロンドン交通局は2017年4月1日から個人運営のタクシーのドライバーに対して、ライセンスの取得および更新の際にリーディング、リスニング、ライティングを含む英語の試験の実施を決めています。ロンドンにはロンドン交通局が運営している「ブラックキャブ」と個人が運営している「ミニキャブ」という2種類のタクシーが走行しているのですが、英語の試験はミニキャブのドライバーが対象になっています。なお、ブラックキャブは世界一難しいと言われる試験をパスしないとライセンスが発行されません。



By DAVID HOLT

多くの個人タクシードライバーを抱えるUberは英語試験の実施に関してロンドン交通局を相手取り訴訟を起こしました。Uberは「スピーキングの実施は問題ないが、筆記試験の実施は必要ないのではないか」と主張していますが、ロンドン交通局は「ドライバーは乗客と目的にまでのルートや料金についてきっちりとコミュニケーションを取る必要があり、また、規則や交通情報などを読んで理解する能力を持っていないといけない」と反論しています。

2017年2月28日に行われた裁判では、Uberの弁護人が「11万人いる個人タクシーのドライバーのうち3万3000人はテストに落ちてライセンスを失うでしょう。これはTfLが公開しているデータから計算して算出した数字です」と発言し、英語テスト実施の危険性について訴えました。Uberによれば、スピーキングやリーディングに問題がなくても多くのドライバーはライティングのテストに受からないとのことです。



By Modern Language Center

なお、ロンドン交通局は当初英語が公用語になっている国の出身者に対してはテストの免除を予定していましたが、これが差別行為に当たるとして全てのドライバーに対して英語の試験を実施することになりました。裁判は3月2日まで行われ、ライティング試験が英語の試験に含まれるかどうかに注目が集まっています。