クルマ好きにとってアストンマーティンはフェラーリやポルシェとは一味違うプレミアムスポーツカーメーカーとして憧れの存在ですよね。

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アストンマーティンのラインナップする、ヴァンテージ、DB9、DB11、ヴァンキッシュなどと比べ「異端児」といえるのがラピードSです。

 

見た目は2ドアモデルのエッセンスを継承しつつ、リアドアを備えたそのフォルムは「世界一美しい4ドア」とも言われるようにエレガンスという言葉がピッタリ。ポルシェ911ファンがパナメーラを見ると違和感を覚える…というようなことを、ラピードSに感じるアストンファンは限りなく少ないのではないでしょうか。

スタイル良し、そしてなによりリアシートが存在することで実用性も高い、ラピードSは家族持ちのアストンファンにとってピッタリのクルマだと思うのですが、試乗すると「う〜ん…」と感じるポイントもいくつか判明しました。

家族持ちにとってきになるポイントを見ていきましょう。

【その1】リアシート

最初のポイントはリアシート。

とはいいつつ、ラピードSのリアシートは大人がしっかり座ることができる最低限のスペースは確保されています。なにより身長182cmの筆者が問題なく着座できたほどです。

しかし、デザインを優先した結果、頭上スペースを確保するため、スポーツカーにありがちな座面が大きくえぐられています。

リアシートに子どもが座った場合、ドライブ中の車窓を臨むことが厳しく、また前席に着座している人とのコミュニケーションを取ることが難しいシートポジションになるでしょう。

ドライブ中はフロントシートヘッドレストに装着されたモニターでひたすらDVDを観覧する…、いまどきのドライブではありがちなスタイルなのかもしれませんが、家族のコミュニケーションを重視する人にとってはありがたくない状況に陥ってしまうのはネガポイントになりますよね。

【その2】長すぎるボディとホイールベース

先に述べたように、ラピードSは4ドアなのに2ドアクーペに負けないエレガントなフォルムを実現しています。その影響でしょうか、ボディはとにかく長いんですよ…。

全長は5m超え、ホイールベースも2989mmと3mに迫る長さです。2000万円を超えるラピードSのオーナーなら、買い物はデパートで行うでしょうがら、地下駐車場へ向かうスロープなどで気をつかうこと間違いありません。

 

また細い道に迷い込んだときなどは、泣きながらハンドルを切ることになるのでは。
もし(確率的には低そうですが)、ラピードSの1台持ちとなると運転が苦手な奥さんなら、運転することを諦めてしまうことになりそうです。

【その3】どっちつかずのキャラクター

アストンの2ドアモデルの外観、キャラクターはそのままに、リアシートを追加したラピードS。確かにリアシートがあることで利便性は大きくあがりました。しかも動力性能は十分すぎるほど。

ただ、峠道を運転しているときなどで、クルマの大きなサイズを感じるんですよ。このあたりはヴァンテージなんかとは大きく違うのですが、気になってくるドライバーは少なくないのでは。

しかも、リアシートはラグジュアリーセダンほどのスペースはない。と、見ようによっては中途半端なキャラクターといえます。

と、家族持ち視点で考えたとき必ずしもお勧めできないラピードS。むしろ、ひとり身でたまに恋人などを乗せるようなスタイルが似合うクルマではないでしょうか。


 

■ラピードS
全長:5,019mm
全幅:1,929mm
全高:1,360mm
車両重量:2,010kg
エンジン形式:V12
排気量:5,935cc
最高出力:558ps (410kw) / 6,750rpm

(テヅカツヨシ)

一見、子どもがいる家庭にピッタリだけど…4座スポーツ「ラピードS」が家族持ちに向かない理由【家族持ち向けスポーツカーの選び方】(http://clicccar.com/2017/03/01/449858/)