ノートe-POWER NISMOに乗って、日産自動車の栃木工場へ/モデル:有澤由真(キャンパスクイーン/大阪大学ミスコン2014準グランプリ)

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日産自動車の昨秋発売を開始した「ノート e-POWER」。発電専用のガソリンエンジンと、走行用の電気モーターを組み合わせたハイブリッドのパワートレイン「e-POWER」を搭載するこの車種は、2017年の月間車名別販売ランキングで1位を獲得するなど、売れに売れている。

【写真を見る】栃木工場のゲストルームには、GT-Rやスカイラインなど同工場が生産する車両が展示されている/モデル:有澤由真(キャンパスクイーン/大阪大学ミスコン2014準グランプリ)

きっと、工場は大忙しのことに違いないと考え始めたら、最新の自動車製造はどのようになっているのだろう? という疑問が。そこでノートe-POWERに乗って、栃木にある日産自動車の工場が行っている工場見学に尋ねてみることにした。

■ "ひと踏み惚れ"する「ノートe-POWER」のスポーツバージョン

今回、旅を共にするのは、昨年12月に発売したばかり日産自動車の「ノート e-POWER NISMO」(245万8080円〜)。ニッサン・モータースポーツインターナショナル(通称NISMO)のエッセンスを加えることで、走行性能に重きを置いたモデルだ。

エアロパーツが数多く取り付けられ、精悍さを増したこの1台。足回りも専用サスペンションや強化スタビライザーを備えた他、ボディ各所に補強がなされている。e-POWERユニットそのものに手は加えられていないものの、低速域からトルクを発生するよう、走行モードのプログラミングを変更。より力強い加速を実現した。

首都高から東北道を通って上三川インターチェンジまでを約3時間「ノートe-POWER NISMO」を運転し、ベースモデルとは大きく異なるテイストを感じとることができた。

3種類用意されている走行モードのうちの一つ、Sモードを選択すると、モーターが右足に直結したかのように俊敏に反応。2リットルのターボエンジンと同様のトルクを有し、かつモーター駆動により、停止状態や低速からでも強い加速が味わえるノート e-POWERの美質が、より一層磨かれたような印象だ。しかも「e-POWERドライブ」という、ほとんどブレーキを踏まずとも、アクセルだけで車速コントロールが、なおさらそれを意識させる。

足回りは、スポーツモデルということもあり、ノートe-POWERと比べるといくぶん硬め。とはいえ、ガチガチに硬くて苦痛なのかというと、そのようなことはなく、適度にしなやかで、高速道路の段差も静かにこなす。また、直進安定性がすこぶる高いため、コンパクトカーとは思えないほど運転が楽だ。クルマが前へと進みたがっているかのような、スポーツカーらしい感覚も感じ、車内の快適さと相まって、どこまでも走りたくなる。

ノート e-POWER NISMOの美質は、それは助手席でも感じ取ることができるようだ。今回同行したモデルの有澤由真も「電気自動車に乗るのは始めてなのですが、『このクルマ動いているの?』と思う位の静かなんですね。でありながら、スピードメーターを見ると、想像よりも速い速度で驚きます!」さらに「スポーツモデルと伺っていたので、乗り心地が悪いのかなと想像していたのですが、とても快適です」と感心していた。走りが楽しめるだけでなく、環境性能が高く経済的。家族の日常の脚としても使える、これからのスポーツモデルのあるべき形を見た気がした。

■ 広大な敷地内に、最新の設備を備えた工場を見学

さて、ノート e-POWER NISMOの走りを楽しんでいるうちに、日産自動車の栃木工場に到着した。日本で始めて自動車の大量生産工場を立ち上げた企業であり、その歴史は古い。栃木工場は1968年に創業し、同社ラインアップの中でも、GT-RやフェアレディZ、シーマやスカイライン、そして輸出ブランドであるインフィニティといった高級車の製造を行っている。同社国内工場の敷地面積(292万平方メートル!)あり、日産自動車の工場では最大規模。組み立てのみならず、エンジンブロックなどを作るアルミや鉄の鋳造設備、そして工場を取り囲むように、オーバルのテストコースも用意され、約5000人の従業員が、年間約25万台の自動車を製造している。予約をすれば一般の方でも工場見学が可能だ。

正門の右手にはゲストホールがあり、この工場で生産されている車達が出迎えてくれる。見学前に、この地で生産されるモデルを見て、触れることにより、このクルマ達がどうやって出来上がるのか?という好奇心がさらに一層強くなる。

見学したのは、幾つかある設備の一つ、組み立て工場。ゲストホールから組み立てラインまではバスで移動するのだが、その間で、何度かパーツを運ぶ無人運転の車両に何度もすれ違った。自動化することにより、人員コストの削減を図っているという。

工場内は、電気工具の機会音で騒々しく、オイルの匂いが充満しているのではないか?と想像していたのだが、実際はかなり静か。ハンガーやベルトコンベアに乗ったりつるされた車両が、ゆっくりとした速度で動き続ける中を、熟練の職人たちが、時には機械の補助を借りながら、ラインを止めることなく組み立てていく。

同じ車種が何台も流れてくるわけではなく、車両そのものはもちろん、顧客のオーダーにより、外装色や内装、そして装備が全て異なる。これらを間違えることなく組み付けていく工員達の技術力の高さと、部品管理に驚く。組み立てはパートごとに主に1人の作業者が取り付けていくが、その作業に無駄はなく、細かな部分にまで効率化が図られていることを知る。触媒やエキゾーストパイプをつけたマフラーといった大型部品は、複数の人間で息を併せて取り付けるのだが、何一つ言葉を発することなく、息を併せて取り付けていく様子に息を飲む。

こうして出来上がった車は、ラインを離れる際、はじめてエンジンがかけられ、クラクションの動作を確認した後、検査場まで自走する。この様子を見た、今回同行したモデルの有澤由真も「長い道のりを経て、始めてエンジンがかかった瞬間は感動しました!まるで赤ちゃん誕生の瞬間に立ち会ったような気分です」と、まるでわが子のように喜んでいた。

楽しい工場見学は2時間ほどで終了。工場見学の最後に、お土産として、記念のスタンプ台紙とミニカーを頂いた。台紙には車体ベース部のイラストが描かれ、スタンプを押すことでボディが乗りGT-Rが完成。ミニカーも車体とボディが分割され、自らの手で組み上げる。どちらも「自分の手でも作る」という遊び心のあるものだ。

工場見学を終え、初めて自動車工場見学に参加した有澤由真に感想を尋ねてみた。「自動車ができるまで、こんなに多くの人の手によって出来上がるとは思っていませんでした。それに職人技による手作業と、機械を使った自動化がすごく進んでいることにも関心しました。この光景を見たら、自動車をもっと大切に扱いたくなるでしょうし、日産自動車のオーナーなら、愛車が今まで以上に愛おしく思うことだと思います。すごく楽しめました!」と笑顔で語り、まるで子供をいつくしむ様な顔をしながら、ノートe-POWER NISMOの助手席に座った。

クルマ好きの方は勿論のこと、子供の夏休み自由研究にも役立つこと間違いナシの日産自動車栃木工場の工場見学は、約3ヶ月前から予約可能! 日によっては特別イベントも行われている。クルマがもっと好きになること間違いナシなので、ぜひ一度、栃木まで脚を運んでみてはいかがだろうか。【ウォーカープラス編集部】