西川のコンディションは気になるところだ。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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[ACL・2節]浦和5-2FCソウル/2月28日/埼玉
 
 前半で勝負あり。そんな試合だった。
 
 9分に興梠のチャンスメイクから武藤がヘッドで先制弾を叩き込むと、その2分後には李が豪快なシュートを突き刺す。パク・チュヨンのFKで一旦は1点差に詰め寄られるものの、15分に関根のゴールで3-1とした浦和は、21分、さらに前半終了間際にそれぞれ宇賀神と駒井が加点し、5-1としたのだ。

【ACL 浦和対FCソウル PHOTO】浦和が前半に5得点を挙げてFCソウルを撃破!
 
 マンマークで真っ向勝負を挑んできたFCソウルに対し、浦和はその守備網を巧みにかいくぐり、面白いように得点を重ねた。「決めるべきところで決めることができたのは良かった」と興梠がコメントしたように、前半に限れば決定機をことごとくモノにしていた印象だ。
 
 攻撃に人数をかけて前掛かりになる傾向がある浦和のサッカーは、真っ向勝負を挑んでくる相手と相性が良い。李が勝因のひとつに「浸透」を挙げたように、ペトロヴィッチ体制も6年目となり、ことオフェンスに関してはこの日も“ミシャカラー”が要所要所に滲み出ていた。
 
 阿部と柏木の両主力が不在にもかかわらず、前半だけで5ゴールを奪ったのだから、勝利という結果に対しては素直に称賛したい。李が「理想的な試合」と言うのも頷ける。ただ、あえて苦言を呈せば、懸念は守備にあるだろう。
 
 本職はサイドながらもボランチで抜擢された駒井が上々のパフォーマンスだったかと言えば、そうではない。裏のスペースを突かれて攻め込まれたシーンは一度や二度ではなく、脆さを露呈した部分もあった。
 
 FCソウル戦で気になったのは、GK西川のコンディション。UAE戦と同じような位置からFKを蹴り込まれ、キックミスを連発と代表クラスに相応しくないプレーぶりだった。確かに1失点目はキッカーのパク・チュヨンを褒めるべきかもしれないが、FCソウル戦の西川には威圧感みたいなものが感じられなかった。
 鹿島とのスーパーカップと横浜とのJ1・開幕戦でそれぞれ3失点、そしてACLのFCソウル戦で2失点とお世辞にも浦和の守備は堅くない。もちろん失点の原因が西川ひとりにあるわけではなく、3バックにも問題がある。FCソウル戦でも森脇らが軽率なパスミスからピンチを招くなど、つなぐ意識が裏目に出るシーンもあった。
 
 真っ向勝負を挑んでくれそうなACLなら、そこまで守備の脆さは目立たないかもしれない。ただ、引いて守ってくるチームが少なくないJリーグではどうか。横浜戦のように、“カウンターの餌食”になる可能性は大いにある。
 
 見逃してはいけないのが、FCソウル戦でも1失点ではなく複数失点していることだ。そこには偶然では片づけられない問題があるように見える。その問題のひとつ挙げるなら、カウンターを食らった際のスペースの潰し方。中盤と最終ラインの2ライン間に生じたスペースを突かれて攻め込まれているのはいただけない。
 
 攻撃に人数をかけているから、そういうリスクがあるのは当然とそんな見方もあるだろうが、ACLとJリーグ、さらに国内カップ戦でタイトルを狙うなら、バランスの改善は必須だ。