ペダルの踏み間違いなど高齢ドライバーの事故を防ぐために国が動き出した

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先進安全装備搭載の「安全運転サポート車」の普及を目指す

2017年2月28日、第2回目となる「安全運転サポート車」の普及啓発に関する関係省庁副大臣等会議が、国土交通省および経済産業省の副大臣らが出席して中央合同庁舎3号館で行なわれた。

最近、ニュースで採りあげられることが多くなっている高齢ドライバーによる交通事故に対し、早急に対策を講じる必要があるとし、高齢ドライバーの安全運転を支援する先進安全技術の優先項目を特定し「安全運転サポート車(仮称:サポカー)」として、わかりすく普及啓発をすることが必要ではないか、ということで、自動ブレーキなどの先進安全技術を搭載する等一定の運転支援機能を備えた車両の普及啓発を行うことを目的とした会議だ。

平成27年(2015年)に発生した75歳以上高齢ドライバーによる死亡事故について、人的要因で見てみると、操作不適がもっとも多く、次いで安全不確認、内在的前方不注意(漫然運転等)の順に多く発生している、という。

末松信介国土交通副大臣と高木陽介経済産業副大臣を共同議長とし、越智隆雄内閣府副大臣、井上剛志警察庁交通局長が出席するこの会議。すでに第一回目の会議が、1月25日に開催されており、今回はサポートカーのコンセプトから普及啓蒙策について議論。そして3月の第3回目の会議で先進安全技術の評価などに対する議論をし、中間まとめとなる。

この会議を前にすでに国内自動車メーカー8社に「高齢運転者事故防止対策プログラム」の策定を要請しており、全社が「自動ブレーキ」と「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」を高齢ドライバーの安全運転に必要と考える先進安全技術であると挙げている。ほかにも「先進的なライト(自動切替型前照灯、自動防眩型前照灯、配光可変型前照灯等)」も7社から挙がっている。

また、各社ともに、高齢ドライバーの事故防止策の重要性は認識しており、先進安全技術の前倒し搭載や搭載車種の拡大に取り組んでおり、2020年までには、新車のほぼすべての車種に標準及びオプション設定される見通しだ。また、自動ブレーキの性能向上にも取り組んでおり、2020年までにはほとんどが歩行者検知も可能となる見通しである。また、一部メーカーは自社ディーラーで後付けの警報装置の販売取り付けも行なうとしている。

第2回目となる今回は、
(1)高齢運転者事故防止対策に関する自動車メーカーの取組について
(2)「安全運転サポート車」のコンセプトについて
(3)当面の普及啓発方策について
(4)任意自動車保険のASV(先進自動車)割引の導入について
について議論が重ねられ、コンセプトについては以下のようにまとまった。

安全運転サポート車(Ver.1.0)を、自動ブレーキの機能に応じ、ベーシック(対車両への低速自動ブレーキ、ペダル踏み間違い時加速抑制装置を装備)、ベーシック+(対車両への自動ブレーキ、ペダル踏み間違い時加速抑制装置を装備)、ワイド(対歩行者への自動ブレーキ、ペダル踏み間違い時加速抑制装置、車線逸脱警報装置、先進ライトを装備)という3タイプに分ける(2017年度から実施する普及啓発に用いるものをVer.1.0とし、技術進歩の速い領域であるため、バージョンアップを前提としている)。

安全運転サポート車の普及については、2017年度、2018年度を普及啓発の重点期間とする。高齢ドライバーおよびその家族を対象に、関係省庁だけでなく地方公共団体や警察、自動車関係及び交通安全関係団体などの関係者に協力を求めて官民協働で展開。さらに、新聞やTVなどを活用し、先進安全技術を体験する機会の増加を図るとしている。