ZFは、ポルシェ パナメーラに搭載されている最新の8速デュアルクラッチ・トランスミッション(8DT)をベースに、統合ハイブリッド・モジュールを追加したモジュラー・ハイブリッド・トランスミッションをポルシェと共同開発したと発表しました。

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8DTがハイブリッド化されたことによって、ポルシェ パナメーラにハイブリッド・モデルが登場することも可能になりました。

新開発ハイブリッド・トランスミッションに組み込まれる 11.17という超ワイドレシオの8速ギア・セットは、滑らかに変化するギア比の1速から6速に、オーバードライブの7速・8速を備えています。

この8速化されたギヤ・セットを小型化するため、カウンターシャフト2本とアウトプットシャフト1本という新たなギアセットが開発され、固定ギアをすべて入力シャフトに取り付けて、トランスミッション部分の長尺方向のサイズを大幅に短縮化しています。

このため、出力100kWのハイブリッド・モジュールを追加しても、新開発のハイブリッド・トランスミッションの全長は、現行の7DTスポーツ・トランスミッションと同等におさめることができた、ということです。

この新しいギアセット構造により、トランスミッション部分のパワーロスも最大28パーセント削減でき、さらに新ギアセットはモジュラータイプであるために、フロント縦置きだけでなく、横置きなどの他の変速機配置にも対応できるようになりました。標準のフロント縦置き・後輪駆動のレイアウトの他にも、全輪駆動、ハイブリッド、全輪ハイブリッドのレイアウトが可能です。

また、ギアセットに込み合わせる超小型のハイブリッド・モジュールも開発され、トーション・ダンパーやアクチュエータ付きのセパレータクラッチ、電動モーターが組み込まれた状態で、クラッチのベルハウジング内に直接収まっています。

このような変速機構成によって、トランスミッション全体を大型化することなく、ハイブリッド化を実現でき、ピーク出力100kW、通常出力55kW、トルク400Nmのモーターにより、電気駆動のみで時速140kmまで加速する能力があります。

新開発ハイブリッド・トランスミッションでは、回生モードからブーストモードまで、あらゆる走行モードでハイブリッド機能を発揮することが可能になります。アイドリングストップ・モードでは、停止減速時に時速10kmとなった時点からエンジンを停止します。さらに、高速走行時もエンジンを停止した状態での巡航が可能です。

ZFの乗用車トランスミッション部門のリーダー ユルゲン・グライナー博士は、
「この新8DTスポーツ・トランスミッションは、素早いシフトチェンジ、高効率、電気駆動という要素と、様々な組み合わせで限られたスペースに設置できる搭載性を両立させました。」と新8DTスポーツ・トランスミッションの利点をコメントしています。

ZFの新8DTスポーツ・トランスミッションを搭載したハイブリッド車の登場に期待しましょう。

(山内 博・画像:ZFジャパン)

ZF、ポルシェ用の8速デュアルクラッチ・トランスミッションに統合ハイブリッド・モジュールを追加(http://clicccar.com/2017/03/01/448826/)