【コラム】W杯最終予選が再開へ…度外視できないクラブでの出場時間、Jからのサプライズ招集も?

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 Jリーグの開幕節は、カズこと三浦知良が話題をさらった印象だ。所属する横浜FCの開幕戦当日に50歳の誕生日を迎えた“キング”のスタメン出場は、J2だとしても注目をさらうものだっただろう。

 3月再開の2018 FIFAワールドカップ ロシア アジア最終予選を念頭に置くと、日本代表の候補者たちのプレーが気になる。

 海外では大迫勇也が、好調を維持している。ドイツ・ブンデスリーガのケルンで、スタメンをがっちりとキープしているのだ。

 第21節のライプツィヒ戦では、今シーズン5点目となるゴールを決めた。アウェーでUAE(アラブ首長国連邦)代表と、ホームでタイ代表と激突する3月の2試合でも、FWの軸に指名できる。

 ブンデスリーガの日本人選手では、長谷部誠、酒井高徳、原口元気らがコンスタントに出場している。また、1月下旬の再開後は、マインツの武藤嘉紀が戦列へ戻ってきた。

 冬の移籍市場で移籍した司令塔ユヌス・マッリに変わって、マインツにはバルセロナのカンテラで育ったボージャン・クルキッチがやってきた。27歳の元スペイン代表はマッリの代役としてトップ下に入り、1トップのジョン・コルドバをサポートしながら攻撃のタクトを揮う役割を与えられた。しかし、加入したばかりでコンビネーションを構築できていない。より根本的な課題として、ボージャン自身の特徴が見えてこないところもある。このため、2月25日のレヴァークーゼン戦では武藤がコルドバのパートナーに指名された。

 果たして、武藤はシュミット監督の期待に応える。コルドバとともにカウンターの担い手となり、素早いプレスバックを心がけて守備でも貢献した。2−0のスコアで迎えたゲームの終盤には、コルドバのクロスから決定的なヘッドを見舞っている。コンディションが上向いていることを印象付けるパフォーマンスで、代表復帰も視野に入ってきた。

 今回のアジア最終予選は、昨年11月以来のチーム招集となる。欧州各国リーグも前週まで組まれており、23日のUAE戦は十分な準備が期待できない。

 それだけに、ゲーム勘やゲーム体力への不安がないことは、選手を選ぶにあたって重要な条件となってくる。ドイツ以外のリーグでは、吉田麻也、酒井宏樹、乾貴士、小林祐希、久保裕也、南野拓実らが、コンスタントに出場機会を得ている。その一方で、本田圭佑、長友佑都、香川真司、岡崎慎司らは、難しい状況から抜け出せていない。ポジションのバランスは考慮されるべきだが、所属クラブでの出場時間は度外視できないはずだ。

 開幕したばかりのJリーグでは、斎藤学のインパクトが強烈だ。

 中村俊輔の移籍でネガディブな話題の多かった横浜F・マリノスが、昨季最多勝点の浦和レッズを撃破した立役者である。変幻自在のドリブルで相手守備陣を惹きつけ、2つのゴールをアシストした。自身初の2ケタ得点をマークした昨季の好調を、しっかりと持続している。

 日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、アウェーゲームでは経験を重視した選手起用をする。10月のオーストラリア戦では、「斎藤や浅野は経験が少ないので、プレッシャーに負けないか少し不安があった」と話した。アル・アインでのUAE戦もタフなゲームとなるが、いまの斎藤には国際舞台に立つ資格がある。F・マリノスの新たな背番号10の起用に、迷いはないはずだ。

 大型補強を敢行したFC東京の選手たちも気になる。古巣復帰となる左サイドバックの太田宏介は、リスタートのキッカーとしても頼もしい。新天地で2列目のサイドを担った永井謙佑は、アウェーでタテに速い攻撃をする際のオプションに成り得る。

 ハリルホジッチ監督と彼のスタッフは、1月のキャンプから各クラブを視察してきた。これまで選ばれてきた選手だけでなく、昨年から追跡している選手もいる。所属クラブでの活躍次第では、サプライズが起こるかもしれない。

文=戸塚啓