26日、韓国・毎日経済は、韓国が現在国家機能を喪失し、国民に適切な行政サービスを提供できない「国家失敗」の危機に追い込まれていると伝えた。この報道に、韓国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられている。写真はソウル。

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2017年2月26日、韓国・毎日経済は、韓国が現在国家機能を喪失し、国民に適切な行政サービスを提供できない「国家失敗」の危機に追い込まれていると伝えた。その兆候として、政治・経済の専門家らは「葛藤を助長する非包容的な政治体制」「無分別なポピュリズム立法」「構造調整の失敗など産業競争力の衰退」「問題解決ができず国民の負担を増すだけの政府」「『人口絶壁』に備えのない少子化政策」の五つを挙げた。

現状を見ると、韓国政界は国家・国民のためではなく派閥の利益のために国内情勢を極端な対決局面に導いている。企業が支払う献金や寄付金が年間16兆ウォン(約1兆6000億円)を超える一方、大企業の利己主義によって労働改革は進まず、昨年の賃金未払い額は1兆4286億ウォン(約1420億円)となり過去最高を更新した。

専門家が最も懸念しているのは、政界の多数派工作と、いわゆる「接待禁止法(不正請託および金品などの収受禁止に関する法律)」にみられるような大衆の意見に迎合したポピュリズム立法が社会的検証なしに続いていることだ。実際、昨年9月に施行された同法は3万の飲食業者を閉店に追いやったと推定され、法律が本来の目的を超え社会全般の消費を低迷させたと指摘されている。

サービス業中心の産業構造への再編が遅れている点も「国家失敗」の兆候として挙げられた。製造業では「雇用なき成長」が続き若年失業率が急騰しているが、既得権層の反発からサービス業への就業者移動が進んでいない。経済協力開発機構(OECD)によると韓国サービス業の生産性は米国の52.9%にすぎない。

また、昨年の中東呼吸器症候群(MERS)から最近の鳥インフルエンザウイルス感染の拡大、口蹄(こうてい)疫の発生に至るまでの不十分な政府の対応と、こうした問題が毎年のように繰り返されることも「国家失敗」の兆候として挙げた。

さらに、韓国政府は2006年から少子化対策に80兆ウォン(約8兆円)を注ぎ込んだが効果がなく、年間の新生児数40万人割れが目前に迫った中で「人口絶壁」を防ぐ対策もみられない。記事はこれについて、「国家失敗」を越えて「国家消滅」を懸念しなければならない状況と伝えている。

しかしこの報道に韓国のネットユーザーからは反論が多く寄せられている。コメントには「接待禁止法は真の法だ。ポピュリズムに迎合した法律ではない」「腐敗防止法が国家没落の原因になるのか」など、同法をポピュリズムと関連付けることに不満の声が多く並んだ。また、「国家没落の本当の理由は、極右メディアが支持した朴槿恵(パク・クネ大統領)、そして李明博(イ・ミョンバク前大統領)だ」と、2代続いた保守政府への批判的意見もあった。(翻訳・編集/三田)