スズキが2月に発売した新型「ワゴンR」で、単眼カメラと赤外線レーザーを一体化した衝突被害軽減システム「デュアルセンサーブレーキサポート」を採用しました。

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同社は「スペーシア」以降、「ソリオ」や「ハスラー」などに、ステレオカメラを使った「デュアルカメラブレーキサポート」を横展開してきましたが、新型スイフト(1月発売)からシステムを切り替えています。

その背景にはトヨタ自動車(以下トヨタ)と進めている業務提携に向けた動きが関係しているようです。

両社は昨年10月に続き、2月6日に共同記者会見を開いた際に「安全技術」などの分野で協業していく考えを明らかにしています。

ちなみにこのセンサー、レイアウトが「Toyota Safety Sense C」とそっくりです。

それもその筈、情報によると、ハードウエアはトヨタが採用した独コンチネンタル社のものと基本的に共通で、ソフトウエアがトヨタと異なるそうです。

具体的な差異は「歩行者検知機能」を有している点で、スズキの方が一歩進んでいるといえるかもしれません。

というのも、スズキはステレオカメラを採用した時点で既に歩行者検知機能を設けているため、今回採用したデュアルセンサー式においても同等の機能を持たせているという訳です。

従来のデュアルカメラ式との性能差は以下のとおりで、歩行者検知速度が60km/hまでとなっています。

<デュアルセンサー式>コンチネンタル社製
自車速度 5−100km/hで作動(対歩行者:60km/hまで)

<デュアルカメラ式>日立オートモティブシステムズ社製
自車速度 5−100km/hで作動(対歩行者:100km/hまで)

またセンシングシステムを変更したもう一つの要因はコストにあったようで、「スペーシア」の場合、デュアルカメラ式のメーカーオプション価格が75,600円、新型「ワゴンR」のデュアルセンサー式がヘッド・アップ・ディスプレー機能付きで59,400円と大幅に下がっていることからもそれが窺えます。

デュアルカメラ式と同等の性能を維持しつつ、トヨタが大量採用しているセンサーを流用することでコストダウンを達成。サイズ的にも小型化が図れ、前方視界への影響が減り、且つハイビームアシスト機能まで付属するなど、スズキとトヨタの提携に向けたメリットが早くも具現化しつつあるようです。

(Avanti Yasunori・画像:SUZUKI/TOYOTA)

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