稀勢の里フィーバーが収まらない。2月18日には茨城県牛久市で祝賀パレードに参加し、約5万人から祝福され、市民栄誉賞の授与式と祝賀会にも出席した。ただ、祝賀行事への参加もこの日までで、稀勢の里は、「春場所まで、もうあと3週間。今のところいい稽古ができている。いい調整をして初日を迎えられれば」と、気持ちを切り替えた。

 春場所(3月12日初日、大阪)の新番付が2月27日朝に発表されるが、すでに前売り券は完売。先行発売されている稀勢の里の四股名入りの湯飲みなど、新横綱グッズも飛ぶような売れ行きだ。
 「あとは土俵でいい相撲を取ってくれるだけ。こんな楽な先発はない」と、春場所担当部長の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は目を細くしている。

 だが、ここに来て気になる“あること”が持ち上がってきた。「相撲を取っている間は結婚をしない」とは言ってはいたが、嫁取りにも危険信号だ。あんこ型横綱もいいが、これでは確実に“ブタ”になる!?
 というのは、新横綱を力づけて励まそうと、稀勢の里が所属する田子ノ浦部屋に差し入れラッシュが続いているからだ。12日には故郷の茨城県水戸市で県知事などが主催の激励会が開かれ、県産のコシヒカリ10俵をはじめ、常陸牛ロース40キロ、ローズポーク75キロ、奥久慈シャモ10キロ、野菜1トンなど、ヤマのような茨城名産品が贈られた。

 これにはさすがの稀勢の里も表情を崩し、「(これを食べて)一生懸命稽古し、全力でがんばります」と、さらなる飛躍を誓った。しかし、この翌日にも初場所優勝賞品の福島県産のコメ1トンや牛肉、農産物などが部屋に届いたのだから、笑いが止まらない。
 「差し入れや優勝賞品は基本的には部屋に入れるもの。かつて4回優勝した先代師匠の隆の里(元横綱)は優勝しても米粒一つ、自分の自由にはならず、『オレんちでは米を買っていた』と話しています。まして、稀勢の里は独身ですからね。それにしても、田子ノ浦部屋の力士数は全部で7人。こんなにたくさんもらっても食べきれません。どうするんですかね」(担当記者)

 稀勢の里の体重は175キロ。横綱に昇進したときの記者会見で、ほかの3横綱に勝っている部分はどこかと聞かれて、「体重かな」と笑って答えていた。実に堂々たる太鼓腹だが、もうこれ以上は必要ない。
 「ちょっと太り過ぎ。もう少し痩せて、反応のいい体にしないと。いまのままだと初場所休場した日馬富士に勝てないと思う」
 そう語る父親の貞彦さん(71)は、息子に5キロの減量を注文している。
 しかし、こんなにうまいものを大量に差し入れられては、痩せるに痩せられない。今の稀勢の里に最も怖いのは、贔屓の引き倒し。

 綱は獲ったものの、嫁取りはこれから…。いや、春場所に向かって太すぎる横綱で大丈夫だろうか? 支援者、タニマチの親切心が仇にならなければいいが。