「オッサンたちへ…」森下仁丹が年齢を問わない“第4新卒採用”を始め話題に

老舗企業が「第四新卒」という新しい採用活動を始めると発表し、注目が集まっている。
年齢・性別を問わない「第4新卒採用」をスタート
1983年(明治26年)創業、ヘルスケア製品やサプリなどを製造販売する老舗企業「森下仁丹」が新たに「第4新卒採用」を始めると発表した。
「第4新卒採用」とは、社会人としての経験を十分積んだ後も仕事への情熱を失わず、次のキャリアにチャレンジしようとする人材を、性別・年齢問わず採用していくこと。
「思い出してみませんか。初めてスーツに袖を通した、あの感覚を。」と述べ、「オッサンも変われば、この国も変わるのかもしれない」と呼びかけている。
ネット上で「面白い発想」と話題に
老舗企業が「第4新卒」という新しい採用活動を始めたことはネット上で話題に。
今朝、新聞にあった、多様な人材確保で、オッサン、オバハン求む!第4新卒者なんていいね〜♪
もっとこのような流れにならないのかな?
なってほしいね!- S. のりぞー (@QQGAHBUB8YLTLbF) 2017年2月27日
第四新卒ですか、時代ですね。
- 鍛造 (@tanzouhiromi) 2017年2月27日
「イノベーションを起こせるのは若い人だけではない。豊富な人生経験、ビジネス経験を積んだシニアの方が大きな可能性を秘めている」森下仁丹が50代を“新卒採用”するだそうです。おもしろいですね。世の中,何が中心になるか分かりません…。
- 後藤学 (@Goto_Manabu) 2017年2月27日
森下仁丹でさえそうなるのか。労働人口ほんと減ってるんだなって。
- あみにゃ (@ami_nya) 2017年2月27日
森下仁丹が50代を“新卒採用”→この動きに期待しないと、日本の労働力はまかなえない。
- 川中紀行 (@n_kawanaka) 2017年2月27日
他にも「面白い発想」「高齢化と人手不足に対応した柔軟性が凄い」「応募したい」「第4新卒って言葉、根付きそう」など、多くの反響がよせられている。
長い間「新卒一括採用」が主流
日本では長らく、高校や大学の新卒者を年度初めに一括して採用する「新卒一括採用」が主流だ。

「内閣府」資料
新卒一括採用は若年層のスムーズな雇用を後押しし、企業にとっては採用・教育コストの効率化などのメリットがある。
「ミスマッチ」などが社会問題に
しかし一方で、不本意な就職をした場合のやり直しが難しい「ワンチャンス就活」となっていることや「就職活動の早期化・長期化」などが社会問題に。
新卒一括採用による雇用のミスマッチも生じており、大学卒業後3年以内の離職率は3割超。

「厚生労働省」資料
このような状況を受けて2011年に、厚生労働大臣と文部科学大臣、経済産業大臣が連名で「通年採用の拡大」などを要請。
また、2016年には経済同友会が「少子高齢化が進む日本で再チャレンジする機会を提供し、積極的に採用していくことが重要」として、新卒一括採用を見直すべきだと提案した。
ヤフーは「新卒一括採用」を廃止
新卒一括採用を見直す動きは、少しずつ広がりを見せている。
ヤフーは2016年10月に「新卒一括採用」を廃止。新たに30歳以下なら誰でも応募できる「ポテンシャル採用」を新設し、通年採用をスタートした。
カルビーも今年6月から、卒業5年以内を対象とした「既卒採用」を新たに始めると発表。
転職支援の「エン・ジャパン」によると、即戦力ニーズや若手の採用が困難になっていること、中間管理職不足などを受けて、35歳超のミドル向けの求人は増加傾向だという。