中央大学の酒井正三郎総長(左)

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(台北 28日 中央社)中央大学の酒井正三郎総長が台湾を訪問し、27日に開かれた二・二八事件の関連イベントに出席した。同事件の犠牲者に同大の元学生が複数含まれていたためで、関係者らとともに無念の死を悼んだ。

きっかけは2011年。同大関係者らが二二八紀念館(台北市)を参観した際、古い学生帽が展示されているのを見つけた。同館に問い合わせると、同大で学び、弁護士となった林連宗さんのものだったことが分かった。

林さんは1947年3月10日、友人の弁護士、李瑞漢さんの家に寄宿していた時、李さんと弟の李瑞峰さんとともに憲兵や警察らに連行され、行方不明となったとされている。

同大ではその後同事件犠牲者の遺族から話を聞いてまとめるプロジェクトを推進。酒井総長はあいさつでこれを契機とする日台交流の強化に期待を寄せた。

二二八基金会によると、同事件で犠牲となった人のうち、日本へ留学経験があったのは、判明しているだけで114人。中央大関係者は11人に上っているという。

同基金会董事長(会長)の薛化元・政治大教授は、「悲劇を再び起こさないためにも歴史の教訓をくみ取るべきだ」と呼び掛けている。

(テキ思嘉/編集:齊藤啓介)