くしゃみでドキッ

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大笑いした時やくしゃみをした時、尿がもれてヒヤッとした経験がありませんか? 尿もれのお悩みは決してお年寄りだけのものではなく、妊娠や出産をした女性を中心に20・30代の人でも尿もれに悩んでいる人がいるようです。そして、なんと40代ともなると3人に1人以上の人が尿もれの経験があるそうです(ユニチャーム調べ)。

そこで、今回は多くの女性が密かに悩んでいる尿もれの原因と改善策についてお話ししたいと思います。

尿もれの原因とは?

尿もれは大きく2種類に分けることができます。ひとつは、腹圧性尿失禁といって大笑いした時やくしゃみをした時、咳をした時などにお腹に圧がかかっておこる尿もれです。多くの女性が悩んでいるのがこのタイプで、骨盤底筋が弱くなっていることが大きく関係しています。骨盤底筋が弱くなる原因は、加齢のほか妊娠や出産など。

ちなみにもうひとつは、切迫性尿失禁といってお手洗いに間に合わずにもらしてしまうタイプです。

では、尿もれを防ぐためにはどのようなことを心がけたらいいのでしょうか。

1.骨盤底筋を鍛える

まずは尿もれの大きな原因となっている骨盤底筋を鍛えることが大切です。

【座ったままできるエクササイズ】

オフィスやリラックスタイムでもできる簡単なエクササイズを紹介します。

1 背もたれに体を預けるように深く腰掛ける。この時、肩の力を抜き、背筋は伸ばす。(背中にクッションをあててもOK)
2 息を深く吸ってから膣を上に引き上げるようなイメージで10秒締め、呼吸を止める。
3 息をゆっくりと吐きながら膣を緩める。

この動作を10分を目安に毎日気が付いた時に行いましょう。

【寝て行うエクササイズ】

寝て行うエクササイズも骨盤底筋を鍛えるのに効果的です。

1 仰向けになり、足を肩幅程度に開いて両膝を立てる。
2 股間あたりに軽いクッションかバスタオルを丸めたものを挟めた状態で10秒膣を締める。
3 10秒間膣を緩める。

この動作を10分を目安に毎日気が付いた時に行いましょう。なお、呼吸法は座ったままできるエクササイズを参考にしてください。

このほかヨガのポーズにも骨盤底筋を鍛えるものがあります。自分が続けやすいエクササイズを選んでぜひ毎日行ってください。

また、歩く姿勢を見直すだけでも骨盤底筋を鍛える効果があるのだとか。歩く際は姿勢を正し、腰から足を踏み出すよう心がけましょう。

早めにトイレはNG

2.水分のとり過ぎや利尿作用のある飲み物に注意する

水分を多くとり過ぎると腎臓に負担をかけるだけでなく、排尿量や排尿回数も増加することに繋がります。そして、尿もれが起きやすい環境を誘発する可能性があります。

ライフスタイルや体質などにもよりますが、一般的に1日に必要な水分量は体重×33(単位はミリリットル)といわれています。これを目安に自分の1日の水分量を見直してみてください。また、がぶ飲みは避け、こまめな水分補給を心がけましょう。

このほか、尿もれが起きやすい環境を作らないために利尿作用のある飲み物は多く取らないよう心がけることも大切です。アルコールやカフェインを多く含む食品には利尿作用があります。注意しましょう。

3.早めにお手洗いに行くのはやめる

尿もれが心配で尿意を感じなくても早めにお手洗いへ行くという人がいますが、これはNG。こういったことを習慣にしていると排尿後に違和感が残って少ない排尿を数多く繰り返してしまうことになります。ですから、尿意を感じたら少し我慢してからお手洗いへ行くことを心がけましょう。この方法は切迫性尿失禁に悩む人におすすめで、膀胱をトレーニングする効果があるのだそうです。

このほか尿もれを防ぐためには排尿日記をつけて自分の排尿の傾向を知ることもおすすめです。以上の方法を実践しても一向に尿もれが改善されない場合は、一度受診してください。