世界で起きている政治・経済ニュースを読み解くために重要な、「政治思想」の基礎知識を知ろう。Photo:takasu-Fotolia.com

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「トランプ大統領がなぜあれだけ騒がれているか、いまだによくわかっていない」。そんな人は、経済学の最小限の知識を知らないといえよう。今回は、そんな人たちのために、『会社に入る前に知っておきたい これだけ経済学』の著者・坪井賢一氏に、経済ニュースを読み解くうえで重要な「政治思想」について教えてもらった。

3つの政治思想を知ろう

 政治思想とその背景にある経済学(経済思想)は大きく3つに分かれている。

(1) 保守主義・新自由主義……新古典派経済学(右派)
(2)リベラリズム(リベラル)……ケインズ経済学(中道)
(3)社会民主主義……マルクス経済学(左派)

 ニュースで登場する政治思想の呼び方は、(1)右派、(2)中道、(3)左派である。ときおりそれぞれの中間にある中道右派、中道左派、左右へ飛び出た極右、極左も出てくるが、まずは基本の3つを覚えよう。

「(1)保守主義・新自由主義」の背景にある経済学は、市場メカニズムを第一義とする新古典派経済学だ。政府の介入を抑制する小さな政府を目指す。

「(2)リベラル」は、経済危機のときは政府が経済を救う、つまり政府が市場へ介入することを第一義とする「大きな政府」を目指す。

「(3)社会民主主義」は、政府主導の高度な福祉国家を目指す政治思想であり、経済学である。リベラルよりさらに大きな政府となる。

 この3つの政治経済思想が重要なのは、たとえば新自由主義が危機を招き、政策の基盤が崩れると、次に選択する秩序はリベラルか社会民主主義しかないので、予測が可能となるからである。

 あるいは、3つの経済学と政治思想を組み合わせて政権を運営することもある。日本の安倍政権は保守主義政権だが、経済政策については政府が大きく介入するリベラルである。(1)と(2)の組み合わせだ。ドイツのメルケル政権は(1)と(3)政党の大連立で運営されている。

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