目覚まし時計のスヌーズ機能はもう不要、5時間快眠でスッキリ目覚める方法

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Fuminners編集部の睡眠改善インストラクターです。睡眠に関する正しい環境と生活習慣をアドバイスする立場として、Fuminners読者のみなさんにおすすめしたい睡眠時間は6〜8時間程度。もちろん、必要な睡眠時間には個人差があり、睡眠時間だけで睡眠のすべてを語れるわけではありませんが、多くの方にはこのくらいの睡眠時間が当てはまるのではないかと思います。

でも6〜8時間をおすすめする一方で、仕事や家事、育児、介護などに毎日忙しく暮らしている多くの方にとって、6〜8時間はあまり現実的ではない数字なのだろうな…とも、実は感じています。
 
筆者の平日の睡眠時間は、長くて6時間程度。周りを探してみても、6時間以上眠っているという方はあまりいません。仕事を早めに終えても、帰宅するまでには時間がかかり、疲れているとなんとなくダラダラしてしまい、気づけば深夜…なんていう生活パターンの方も多いと思うのです。
 
どうしても、理想と現実にはギャップがあるものです。そんな中、面白い視点で書かれた本を見つけたのでご紹介します。

短く、深く眠るための本

 

『朝5時起きが習慣になる5時間快眠法-睡眠専門医が教えるショー

トスリーパー入門』 著者:坪田聡 発行:ダイヤモンド社

 

 

著者は、20年間、睡眠専門医として多くの患者さんと向き合ってきた日本睡眠学会所属の医師・坪田聡先生。一般的にも朝型生活が注目され、朝型のライフスタイルが定着している方も増えたとは言え、早起きする上に「5時間快眠」とは、一見ややハードルが高そうにも思えますが…
 
本書では、短く、深く眠るためのコツが具体的に紹介されています。
 
本書の目指すところは以下の通り。

“ただ単に睡眠時間を削ってよしとするのではなく、短い睡眠時間でも体の状態はよく、余裕をもっていろいろなことに取り組めるようになること。

仕事や勉強のパフォーマンスを最大化できると同時に、プライベートも充実させられるようになること”

そのための

“・短時間でも脳と体が満足できる睡眠の質を手に入れる「5時間快眠法」のメソッド
・朝5時起きを目標に睡眠時間を削る「朝5時起き」が習慣になるメソッド”

が紹介されています。
 
こんな悩みや願望を抱える方たちに読んでほしいと、本の中で語られています。これは、大多数の方にあてはまることかもしれません。

“・寝ても疲れがとれない
・とにかく朝に弱い
・寝つきが悪い、夜中に目が覚める
・睡眠時間が足りない
・余裕のある毎日を過ごしたい”

 
筆者自身、寝つきは良い方で夜中に目が覚めることもほとんどありません。それでも、寝ても疲れがとれない、睡眠時間が足りないとは常に感じていますし、何より、余裕のある毎日を過ごしたい…! 本当に心からの願いとも言えます。
 
仕事や家事、子育て、介護と果たす役割を多く持つ方もいますし、さらに自分の時間も楽しみたいとなると、どうしても毎日が追われるように過ぎてしまいます。必要なのは、時間と心のゆとりを生み出すことなのかもしれません。
 
それを踏まえると、短い時間でギュッと凝縮した質の良い睡眠をとって、起きている間のパフォーマンスも上げていく、という本書の考え方はとても理想的です。

短くても、深く眠る技術を試してみました!

そこで、紹介されているメソッドをいくつか試してみました。自分で感じた眠りの変化と、メソッドを試すうちに得られた気づきをご紹介します。

眠っている間に問題が解決される「寝逃げ」

布団の中で解決しなければいけない課題を考え続けるのではなく、「もう寝ちゃおう」とある意味割り切ってしまう技術。
 
筆者は普段、「即寝」は得意な方ですが、それでも心がすっきりしない日や、もやもやすることがある日は、頭の中を考えがぐるぐるめぐってしまいます。物事を考える時間も必要ですが、確かに、睡眠時間が限られるのに眠る前にそんな時間を過ごすのはもったいない。
 
そこで、そんな夜には寝逃げすることにしました。個人的には、逃げ場所となるベッドを快適で心地良い状態にしておくとなおよし、だと思います。寝逃げだと思うと、心なしか寝つきも良くなるように感じたのは気のせいでしょうか…。
 
さらに、翌朝になって解決策を「ひらめいた!」という経験がある方も多いと思いますが、この現象は、決して偶然ではなく、科学的なメカニズムもあるのだそう。考えすぎて眠れない方にはぜひ試して頂きたいメソッドです。

アラームなしでスッキリ目覚められる「自己覚醒法」

毎日のムダな20分を削ぎ落す、という考え方に基づく「即寝・即起き」の技術。一般的に、多くの方が20分程度のムダな時間をベッドで過ごしているのだそう。
 
筆者も、即寝はできるものの、即起きができないのが悩みでした。計算してみると、最初に目覚ましが鳴ってからベッドを出るまでに、筆者がロスしている時間は毎日25分。スヌーズ機能がついた目覚ましで、しかもダブル使い。また数分後に鳴ることがわかっているので、ついあと5分、あと5分を重ねてしまっていました。その無駄な25分が毎日積み重なれば、膨大な時間になります。確かにムダ…!
 
本書では、そんな状態を解消する「即起き」の技術がいくつか紹介されていますが、その中でも気になったのが起きたい時刻に目覚められる「自己覚醒法」です。眠る前に起きたい時刻の数だけ枕を叩くという方法で、枕を叩くだけで起床時刻が記憶中枢に刻み込まれ、自然と目覚めるというのです。さらに、ただ目覚めるだけでなく、起きたい時刻に向けて体内のホルモン調整なども行われ、目覚めてすぐに活動できる状態になるといいます。
 
「ただ枕を叩くだけ」と、侮るなかれ。アラームに起こされるのに比べて、自然な目覚めはスッキリ感が段違いでした。
 
カーテンを少し開けて朝日が差し込むようにしてみたり、寒い季節はタイマーをセットして部屋を暖めてみたり、朝ごはんにご褒美スイーツを用意してみたり…早起きの方法はいろいろありますが、この即起きの技術はストレスなく始められ、今でも続けることができています。

結果、「睡眠時間が足りていない」わけではないことに気づいた

もう少し睡眠時間があればこんなに眠くないのに…と感じることも多かった筆者ですが、実際には睡眠時間が足りていないわけではなく、今ある睡眠時間をベストにしようとしていなかった、という大前提に気づきました。真剣に眠ろうとしていなかった、というイメージです。
 
ゆとりのある睡眠時間を確保できるならそれに越したことはないですが、今自分に必要なのは、限られる睡眠時間で睡眠の質を格段にアップさせること。睡眠の役割をきちんと理解し、良い睡眠に対してもっと積極的に臨むことなんだと感じました。おそらく、ただ睡眠時間が増えたところで、今まで通りでは筆者の睡眠満足度は改善しなかったと思うのです。
 
周りの方に睡眠アドバイスをすることも多い筆者ですが、「何のために眠るのか」改めて真面目に考えさせられてしまいました。

まとめ

早起きするぞ!と始めてみたものの、3日も経たない内に挫折してしまった方、睡眠時間を削ってみたものの、疲れるだけで結局パフォーマンスを落としてしまった…という経験がある方にはおすすめの一冊です。睡眠時間の削り方や早起きも、きちんとステップを踏めば無理なく実現できるかもしれません。
 
朝5時起き、5時間睡眠を目指す方はもちろん、何より、余裕のある毎日を過ごしたい!と思っているすべての方に、参考になりそうなヒントがたくさんつまっています。
 
さいごに、本書には、こんな勇気の出る言葉があります。

“日本人の9割は、ショートスリーパー(※)になれると確信した”
“※ショートスリーパー:短時間睡眠でも、目覚めよく、午前中から一日中高いパフォーマンスを発揮できる人”

 
自分らしいショートスリーパーの生活サイクルが生み出せれば、今よりも毎日の満足度がぐっと上がるかもしれませんね。詳しいメソッドは、ぜひ本書をご覧ください。
 
▼朝5時起きが習慣になる5時間快眠法-睡眠専門医が教えるショートスリーパー入門
著者 :坪田聡 日本睡眠学会所属医師
発行 :ダイヤモンド社

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