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 「練習過多型」や「掛声倒れ型」で形骸化し実効性が高まらないアクションプランが実に多い(※参照『役立たずの「アクションプラン」はなぜできてしまうのか?』)。精密なアクションプラン策定シートの記入を義務づけられた結果、作成しただけで達成感や解放感にかられて、アクションの実行はアクションプラン策定シートの内容と全く関係なく実施されるケースが多発している。

 精密なアクションプラン策定シートを作成したり、アクションプランを立てろ、優先順位を付けろなどと命令したりすることは、効果がないのだから、やめた方が良い。そのかわり、とても簡単で、誰でも出来る、そして15分足らずで実施できる、アクションプランの立て方を身につければ良い。

 それが、アクションプラン策定のために必要なスキルをパーツ分解して、コアスキルを反復演習する「分解スキル・反復演習型能力開発プログラム」により、体得できるのだ。プログラムといっても、とても簡単な方法だ、アクションプラン策定シートなど使わない。サインペンと大きめの付箋があれば、誰でも出来る方法だ。

◆自分が思いついたアクションを記載

 実施することは、翌週や翌月など自分で定めた期間に、自分自身が実施するアクションを、思いついたものから10件、5分で付箋に記入することだ。期間も自分で決め、記入するアクションも自分が思いついたものだ。誰かが期間を決めたり、上司が「あの業務を入れろ」「その業務を入れろ」など指示したりしない。あくまで自分自身が決める。やらされ感が発生する余地がないのだ。

 そして、5分以上かけないことが肝心だ。そうすれば疲弊などすることはないし、長続きする。付箋に記入する内容も、1枚に1アクションずつ、1、2行のフレーズだ。細かく説明することは逆効果だ。キーワードを大きめの字で記入していく。

 鉛筆やボールペンではなく、サインペンで記入することも、何の関係もなさそうだが、大事なポイントだ。要は文字情報で精密な内容を記述することが目的ではなく、キーワードを視覚的に俯瞰できるようにするための作成なのだ。

◆掛け声だけでは変わらない

 とても簡単なことだが、実は、1点、慣れるまでの間は陥りやすい罠がある。この罠に陥ると、アクションプランの実効性が高まらない。それは、書き出したアクションが自分自身の行動内容になっていなかったり、チームや他のメンバーが行動することになってしまっていたり、自分の行動と他のメンバーの行動が峻別できていなかったりすることだ。

 また、具体的な行動ではなく抽象的な概念や目的が記載されている事例も演習を実施しているとよく目にする。「顧客の満足を高める」ということは大事なことだが、顧客という表現も広範囲を指し、満足を高めると言う表現も抽象的だ。「○○株式会社の○○部を訪問し、導入商品の不具合の確認をする」(その結果、顧客の満足度を高める)という記述をする。同様に「売上を伸ばす」という内容は目的だ。「○○会社の○○部を訪問し、○○の提案をする」(その結果、売上げを伸ばす)という記述をする。

 「抽象的に書くな」「具体的に書け」「自分のアクションを書け」といくら指示をしたり、掛け声を飛ばしたりしても、書く側はピンとこないものだ。「わからないメンバーが悪い」といくらメンバーの能力に出来ない理由をこじつけようとしても、出来るようになるわけではない。このように、自身の行動を具体的に書くと言う事例を用いて、実際に書き出していく演習を反復していくことが、出来るようになる早道である。

◆必要以上に時間をかけない

 まずは、自分自身がアクションを書き出した付箋を、自分で見直して、自分自身のアクションになっていなければ、その付箋を破棄して、別の付箋に記入し直す。それを行うのは一回だけだ。それでも自分自身のアクションの記述にならない場合は、それ以上、自分で見直すことはやめて、他のメンバーが書き出した付箋の内容を見る。そして、参考にする。そのために演習が役に立つのだ。