外国語映画賞受賞のイラン映画「セールスマン」 (C)MEMENTOFILMS PRODUCTION - ASGHAR FARHADI PRODUCTION - ARTE FRANCE CINEMA 2016

写真拡大

 第89回アカデミー賞の授賞式が2月26日(現地時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、オスカー受賞作「別離」(2011)、「ある過去の行方」(13)などで知られるイランの名匠アスガー・ファルハディ監督による「セールスマン」が外国語映画賞の栄冠に輝いた。

 第69回カンヌ国際映画祭では脚本賞と主演男優賞の2冠に獲得した同作は、ファルハディ監督の手腕が光る緻密な脚本と繊細な演出、スリリングな心理描写で事件の真相を紡いでゆくサスペンスドラマ。ドナルド・トランプ米大統領がシリア難民の受け入れ拒否と、イラクやイランなどの中東7カ国からの入国を一時禁止する大統領令に署名した騒動を受け、ファルハディ監督、主演女優タラネ・アリシュスティが抗議のためにアカデミー賞への参加辞退を表明したことでも注目を浴びていた。

 小さな劇団に所属し、作家アーサー・ミラーの戯曲「セールスマンの死」の舞台に出演している役者の夫婦。ある日、引っ越ししたばかりの自宅で、夫の留守中に妻が何者かに襲われ、ふたりの穏やかだった生活が一変。事件を表沙汰にしたくないと警察への通報を拒否する妻の態度に納得できない夫は、自分自身で決着をつけるべくひそかに犯人捜しを続ける。

 「セールスマン」は、6月からBunkamuraル・シネマほか全国順次公開。