アムンディ・ジャパンが設定・運用する「日興レジェンド・イーグル・ファンド(毎月決算コース)」がモーニングスター アワード ファンド オブ ザ イヤー2016の「国際株式型部門」で最優秀ファンド賞を受賞した。同ファンドの特徴について、アムンディ・ジャパンの運用戦略部長 茂知己氏(写真)に聞いた。

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 アムンディ・ジャパンが設定・運用する「日興レジェンド・イーグル・ファンド(毎月決算コース)」がモーニングスター アワード ファンド オブ ザ イヤー2016の「国際株式型部門」で最優秀ファンド賞を受賞した。金の保有等が奏功し、極端な急落局面を回避して安定した運用成績を残し、リスクは過去5年間全ての年で平均以下に抑えている。また、過去38年間のうち9割がプラスリターンを残している伝説的な運用戦略を採用していることも評価されている。同ファンドの特徴について、アムンディ・ジャパンの運用戦略部長 茂知己氏(写真)に聞いた。

――ファンドの特徴は?

 株式で運用をするファンドながら、「取り返しのつかない損失を避ける」ということに徹底してこだわり、ダウンサイドリスクを抑えることによって絶対的な収益の確保をめざす運用をしている。当ファンドの運用戦略は1978年にまで遡ることができ、過去38年のうち、マイナスリターンの年度は5回のみで(うち2ケタの下落は1回のみ)、この間、世界株式は9回のマイナスがあったことと比較して資産保全を重視した運用を実施していることがわかる。

 この資産保全を実現するために、運用チームが最も意識しているのは、「買ってはいけないものを買わない」という厳然とした態度だ。たとえば、1988年12月末の日本株バブル期に日本株の組み入れ比率はゼロ%だった。世界株式のベンチマークであるMSCIワールドでは、当時の日本株の投資ウエイトは44.1%だったにもかかわらず、アンダーウエイトにするどころか一切保有しないという判断をしていた。

 同様に、1999年12月末のITバブル当時も、MSCIワールドに占めるテクノロジー・通信セクターの比率は32.5%だったが、ファンドは4.8%しか保有していなかった。リーマン・ショック直前における金融株の組み入れ比率も、指数は26.4%だったところ、ファンドは1.7%の保有比率だった。いずれの局面でも、日本株やIT関連株の下落でMSCIワールド指数は大きく下げたが、当ファンドはその下落の影響を避けることができた。

 運用チームには「2段階の安全マージン」と呼ぶ、きわめて保守的な銘柄選定基準がある。一つは、銘柄の「本源的価値」の算定にあたって、ビジネスの収益力を業界平均の成長率を参考に保守的に見積もっていること。本源的価値とは、会社の買収価値ともいえる指標で、単年度に稼ぎ出しているキャッシュフローの何年分で評価できるかという点を軸に算定している。

 さらに、この本源的価値によって求めた株価の水準に対し、市場の時価が30%以上割安の時に投資している。保守的に評価した上で、さらに、割安な段階で投資するため、市場の価格下落局面に強いポートフォリオを作ることができる。

――ポートフォリオには金関連資産を常に保有しているが、この意味は?

 ファンドの特徴として、金関連資産を常に保有していること、また、現金の使い方も重要な要素になっている。金関連資産については、「有事の金」として、ハイパーインフレなどにより貨幣が突然価値を失うような大きなリスクに備える保険のような役割を期待し、常に10%程度を保有している。

 また、現金は株式投資をする際の「残余資産」として位置付けられている。たとえば、世界的に株価が上昇して割安な銘柄がない状態になると、新たに投資する銘柄がなくなってしまう。そのような場合に、2番手など代わりの銘柄を買うようなことをせず、キャッシュのままで保有している。したがって、MSCIワールド指数が上昇するにしたがって、キャッシュ比率も高まるという特徴がある。現在も、トランプ相場で急速に株価が値上がりした後なので、約25%のキャッシュ比率になっている。