ロレックスのデイトナ16520

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 腕時計投資家の斉藤由貴生です。

 アメリカ大統領に新しく就任したドナルド・トランプ氏のニュースは毎日のように流れています。ポジティブな話題からネガティブな話題まで、いずれにしてもその影響力はいたるところに及びます。

 日経平均株価や為替などが影響を受けたのは当然ですが、実は腕時計にもトランプ大統領効果が現れているのはご存じでしょうか。

 実は、昨年11月の大統領選でトランプ氏が当選した後から徐々に腕時計相場は上昇。値上がりした額はモデルによって様々ですが、一部モデルに関しては30万円以上も値上がりとなったモノまで存在しているのです。今回は値上がりしたモデルを紹介しましょう。

◆ロレックスデイトナが35万円もの値上がりを見せた!

 アベノミクスが始まった2013年以降、全体的に腕時計が高くなったという印象が強いため、腕時計に詳しい方でもなんとなく腕時計が高いと思っている方は多いでしょう。しかし、きちんと丁寧に相場を見てみると、実は時期によって相場はかなり違うのです。 

 その傾向はブランドやモデルによって異なり、例えばパテックフィリップのアクアノート(5167)は2014年夏頃が一番高く、そこから今現在にかけてゆっくりと値下がり状態なのです。

 また、2016年は春頃から腕時計が全体的に値下がり状態という印象がありました。2013年から3年近く全体的に値上がり傾向だったため、そろそろピークの山頂を過ぎ、今後は値下がり傾向になるのかとも思ったぐらいでしたから。実際、2016年8月頃には多くの腕時計が比較的安い相場だったのです。

 特にロレックスデイトナについては、2016年の春に新型が出たばかりにもかかわらず、この頃は値下がり状態というびっくりな傾向でした。今までロレックスの人気モデルがモデルチェンジされると旧型の値段が上昇するというのが当たり前だったため、値上がりどころか値下がり傾向となったデイトナの事例は前例を覆すものでした。まして、「デイトナ」は高級腕時計全体の中で世界的に最も人気の高い“王者”的な存在。よって、これだけニュースがあったのにもかかわらずデイトナが値下がり傾向というのはかなりびっくりな状況だったのです。

 そんな値下がり傾向だったデイトナ、なんと大統領選後の2016年12月から一転、値上がり傾向となったのです。旧モデルの「116520」は約10万円、旧々モデルの「16520」に至っては約35万円もの大きな値上がりを見せたのです。

◆値下がり傾向だったロレックスエクスプローラもトランプ効果で回復

 ロレックスエクスプローラといえば、かつてドラマでキムタクが着けたことで話題となり一時期定価を超えるプレミア価格となったモデルです。プレミア価格という状況は5年程度で収束しましたが、シンプルなデザインと使い勝手の良さ、そして手を出しやすい価格により、常に人気の傾向で流通本数の多い時計でした。

 デイトナもエクスプローラも人気モデルに変わりはないのですが、いつの時代も100万円ぐらいするデイトナに対して、3分の1程度の価格で買えるエクスプローラは“買いやすい”高級腕時計でもあるのです。

 エクスプローラには大きく3世代のモデルがあるのですが、最新モデルは2010年に登場した214270という型番。214270は旧型よりもデザインの評判が良いとはいえず、なおかつ元の価格が高くなったため、一部の時計ファンには不評だったモデルです。とはいえ、オーソドックスなモデルとして需要はかなり高く、人気モデルであることに変わりはありません。

 しかし、このエクスプローラ、デビューから5年というタイミングの2016年にマイナーチェンジを受けたのです。通常ロレックスのモデルはモデルチェンジのスパンが長く、10年以上は同じデザインで生産される傾向があります。エクスプローラの旧型は約20年同じデザインが続いていたため、それと比べると5年というタイミングで見た目が変わるのはかなりのニュースなのです。