カナダEVメーカー、ネット資金調達を開始 「トマホーク」の完成目指す

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電気輸送機器に対する関心がますます高まる中、カナダ・ケベック州にある電気自動車(EV)メーカー、ドゥバック・モーターズ・エレクトリックカー・カンパニーは、来年1月に開催されるコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)で現在開発中の「トマホーク」を発表したい考えだ。

プロトタイプの改良を続ける同社は2月22日、米JOBS法に基づく資金調達を開始したことを明らかにした。米証券取引委員会からすでに承認を得ていた同社はEVメーカーとしては初めて、国内外の「投資家」から一人当たり200ドル(約2万2500円)以上の出資を募っている。

同社はこのJOBS法で認められた「投資型」クラウドファンディングを通じて、「トマホーク」への予約注文を株式に転換し始めたということだ。JOBS法は正式には、スタートアップ企業のジャンプスタートに関する法律(Jumpstart Our Business Startups Act)と呼ばれる。

成功を収めたその他のスタートアップと同様、共同創業者のマリオ・ドゥバックとマイク・カコジアナキスは、住宅のガレージをオフィスに、手持ち資金だけでビジネスを始めた。マリオの前職である印刷業や不動産投資が順調だったため、同社が投資家からの出資を募るのは今回が初めてだ。

「トマホーク」のスペック

発売にこぎ着ければ、同社は初年度に100台までの生産を目指す計画だ。現在のところ、販売予定価格は12万5000ドル(約1410万円)としている。

トマホークの主なスペックは、以下のとおりだ。

・航続距離は約595km
・3秒以内に時速96.5 kmまで加速
・最高速度は時速257 km
・ゼロエミッション
・座席は前列と後列それぞれ2人乗り、荷室はゴルフバッグを2つ分の広さ

トマホークはハンズフリーの音声操作が可能で、車内はWi-Fi ホットスポットになる。また、360度ライブカメラを搭載している。シザーズドアも特徴だ。

マイクは、「設計において重要な特徴は、バッテリーの容量が100kWhだということだ。エアコンとサウンドシステム用のバッテリーを別にしたことで、航続距離を長く維持することができる」 という。同社はまた、交換が必要になった古いバッテリーのリサイクルも支援する。

テスラは「ライバルではない」

同社はターゲットとする年齢層を、25〜65歳までと幅広く設定している。また、背の高い人や大柄な人の「ニッチ市場」も狙っている。マイクは、「身長183〜192僂離疋薀ぅ弌爾燭舛貿笋蟾むことで、他社との差別化ができる」と話す。

つまり、同社が狙う消費者層は、米その他各国の大手自動車メーカーのターゲット層とは大きく異なる。そして、マイクはその違いこそ、投資家たちに自社を売り込むポイントにできると考えている。

マリオは同社のこれまでを振り返り、「10年ほど前、まだテスラが創業される前には、私たちがしていることはばかげたことだと見られていた。EVがまだ知られていなかったからだ。パフォーマンスパーツも手に入らないか、見つけても非常に高価だった」と語る。

さらに自社について、「本当の意味での競争相手はいない。自分たちをテスラと比べることもない。イーロン・マスクには、私たちとは異なるモデルとターゲットがある」と述べた。

マスクが自社の取得した特許を公開していることは、よく知られた話だ。EV市場の拡大を加速させるための抜け目ない戦略だが、マリオによれば、「テスラの特許は一つとして必要がなかった。われわれはすでに、かなり類似した別のテクノロジーを開発していた」という。