CKの流れから橋本(22番)がフィニッシュ。この1点を守り切り、神戸が白星スタートを切った。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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[J1・1節]清水0-1神戸/2月25日/アイスタ
 
 17年シーズンの開幕戦を敵地・清水で迎えた神戸は、71分に奪った先制点を守り切り幸先良いスタートを切った。
 
 内容はほぼ互角で、ボール支配率やシュート数で相手を圧倒したわけでもない。勝敗を分けたのは、ひとつのセットプレーだった。
 
 田中順也が蹴ったCKを渡部博文が頭で合わせ、GKが弾いたボールに反応した橋本和がフィニッシュ――。
 
 この一連のプレーに関わった3選手は、柏時代の元チームメイトとして馴染み深い。つまり、互いの特長はある程度把握済みで、‶勘″を頼りにできるのはひとつの強みとなる。
 
 とりわけセットプレーとなれば、それは活かしやすい。
 
 キッカーがどういった球種のボールをどの位置へ蹴りこむのか、ゴール前で合わせる選手は競り合いに強いのか……。実際、決勝点を決めた橋本は、こう語っている。
 
「渡部選手は柏で一緒にプレーしていて、ヘディングが強く得点率が高いということはわかっていた。渡部選手のところにボールが上がった瞬間に競り勝つだろうと。流れてくるボールやこぼれ球を狙おうと思って、飛び込んだらたまたま得点になりました」
 
 田中順からのキックを頭で合わせた渡部も、同様にその利点について言及した。
 
「レイソル時代から(田中順の)キック、ボールの質は分かっていますし、そういったところで噛み合う部分がある。『こういったボールが来そうだな』っていうところでゴールが生まれたのかなとも思う」
 
 昨季からのベースがあるとはいえ、チームとして完成し切れていないシーズン序盤は僅差で決着がつく試合が続くかもしれない。同時に、勝負の行方はちょっとしたところで大きく左右されるだろう。だからこそ、各々の特長をいかに把握できているかは、重要なポイントとなる。
 
「田中順、渡部とは柏で一緒にやっていたのでチームへの順応は早い」(ネルシーニョ監督)と言うように、開幕戦を見る限りでは新戦力ふたりの出来は悪くはない。今後はセットプレーに限らず、例えば、クロスやスルーパスにおける出し手と受け手のタイミングなど、流れの中からでも‶勘″を生かせる場面も出てきそうだ。
 
 清水戦でエースのレアンドロが負傷退場するアクシデントに見舞われたが、この‶元レイソルライン″の奮起がチームの勢いに拍車をかけるかもしれない。
 
 
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)