シャープ買収の鴻海を作った男、郭台銘に関する4つの事実

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あなたが持っているアップル製品を組み立てている台湾企業のトップは、アメリカの雇用創出を訴えるドナルド・トランプに従い、米国で70億ドル(約7900億円)の投資を行い液晶パネル工場を建設すると表明した。

また、彼は昨年、シャープを買収し、業績向上のために合理化する方針を発表した。その男の名は郭台銘(かく・たいめい、英語名:テリー・ゴウ)。彼は鴻海精密工業の会長を務め、資産額は74億ドル(約8400億円)だ。

ハーバード・ビジネス・レビューは郭台銘を、2016年の台湾CEOのトップに挙げた。同社は世界で最大のEMS(電子機器の受託生産)企業だ。ここでは郭台銘について知るべき5つの事柄を紹介する。

1. 歯に衣着せぬ言動

郭台銘は台湾総統選挙前年の2015年に、当時の総統である馬英九を「責任から逃げている」と批判し、対中貿易の関税引き下げにすぐに合意するよう求めた。鴻海の巨大工場の多くが中国に立地し、2010年以前には従業員の自殺問題に揺れた。昨年6月、郭台銘は台北アリーナのようなプロジェクトに資金を投じる政府を、無駄遣いが過ぎると酷評した(馬英九は5月に総統を退き、蔡英文が新総統に就いた)。

2. メディアを相手にしない

この特徴は他の台湾人経営者にもみられることだが、郭台銘はニュースメディアのインタビューで、自分の素顔を徹底的に隠す。筆者も2度挑戦したが駄目だった。

3. 生まれついての仕事人間

郭台銘は生まれついての仕事人間であり、企業を成長させる戦略家と評されてきた。現地メディアの台湾時報は、彼が鴻海を勤勉と自己規律によって成長に導いたと紹介した。また、現地メディアによると彼はほとんど軍隊的ともいえる仕事の価値観を11万4000人の従業員に求めているという。明確な後継者がいないのも、郭台銘の仕事への姿勢に起因するのだろう。彼の子供たちは事業を継ぐことに興味を示していない、或いは若すぎると伝えられている。

4. 寄付を惜しまない

彼と最初の妻の林淑如(リン・シュールー)は2000年に教育系の寄付団体を設立。妻が乳がんで2005年に死去した後、郭台銘はバイオ医療とがん治療の支援のため、4億5454万ドル(約515億円)相当を国立台湾大学に寄付すると発表した。彼は、将来、資産の3分の1から90%を公共福祉団体に寄付すると語っている。