2トップの一角で先発した田中順(21番)は攻撃だけに止まらず、守備にも奔走。その献身的な振る舞いは随所に光った。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 [J1・1節]清水0-1神戸/2月25日/アイスタ
 
 今季新加入した田中順也にとって、新天地でのデビュー戦は実りあるものとなった。

【清水 0-1神戸 PHOTO】こぼれ球を橋本が決勝点!清水はJ1復帰戦を飾れず。
 
 柏時代の恩師ネルシーニョ監督率いる神戸でリスタートを切った田中順は、敵地・清水に乗り込んだこの一戦でレアンドロと2トップを形成し先発出場。「向こうは自信を持って戦っていた」と振り返る清水の組織的な守備に遭いながらも、果敢にゴールを狙いつつ、前線で味方からパスを呼び込み抜群のキープ力も発揮した。
 
 セットプレーではキッカーを担い、自慢の左足で正確なボールを供給し続けると、スコアレスで迎えた71分に見せ場が訪れる。「狙い通りに良いボールを蹴れた」というCKを、渡部博文が頭で合わせたシュートは一度GKに防がれたが、こぼれ球を橋本和が押し込み均衡を破った。
 
 新天地でさっそくひと仕事した田中順だが、目立ったのは攻撃面ばかりだけではない。味方がボールを失えば、猛然と自陣まで戻って守備にも加わる。球際への激しいチャレンジも辞さないその振る舞いは、攻撃以上に際立っていたようにも映った。
 
「相手の前線にはフィジカルのあるテセさん(鄭大世)がいるので、CBが弾き返したボールがあんまり飛ばなかった。僕がプレスバックしないと拾えないボールがあった」
 
 ディフェンス面にも気を配った理由を明かした田中順は、続けて、90分を通しての出来についてこう言及する。
 
「組織としての戦いにはある程度手応えがありました。ただ、(ボールを)取った後のカウンターで後手を踏んだのは相当もったいなかった。たぶん、後でビデオを見ながら(監督に)怒られると思う(苦笑)。そこは修正していきたい」
 
 まずまずのスタートを切ったレフティは、果たして、恩師の下で再び覚醒するのか。次節・新潟戦でのパフォーマンスにも注目したい。

取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)