浦和戦当日に39歳を迎えた中澤。世代交代を進めるチーム内においても、いまだその存在感は絶大だ。(C)SOCCER DIGEST

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[J1リーグ開幕戦] 横浜F・マリノス 3-2 浦和レッズ/2月25日(土)/日産スタジアム
 
 浦和との開幕戦当日、2月25日は39回目の誕生日だった。
 
 過去3シーズン、全試合フルタイム出場を続けている“鉄人”中澤佑二は、この日もいつものように先発メンバーに名を連ね、タイムアップをピッチで迎えた。
 
 優勝候補を相手に、劇的な3-2の逆転勝利で自らのバースデーを祝うことができた。しかし、本人は「2失点している。しかも、失点の仕方が悪い」とピシャリ。馴染みの記者から「ハッピーバースデーですね」と質問されると、笑顔を見せながらも「2失点したのが気に入らない」という言葉を残して、ミックスゾーンを後にした。
 
 勝点3が嬉しくないわけではないだろうが、DFとしてはやはり納得ができないのだろう。3点を奪ったアタッカー陣の健闘は称えつつも、「俺らは3-2で勝つようなチームじゃない。堅守だから。2失点してはダメ」と厳しい表情を見せる。
 
 それでも、中澤個人のパフォーマンスを見れば、熟練のディフェンステクニックを随所に披露し、いくつものピンチの芽を摘んでいた。
 
 なかでも、自陣エリア内でラファエル・シルバのファウルを誘った切り返しからは、コンディションの良さがうかがえた。猛然とボールを奪いに来る相手にも慌てることなく、軽やかなフェイントでかわしてみせる。
 
 もっとも、本人からすれば「あれはただの思いつき」だという。
 
「普段はやらない。たまたま。その前に、ちゃんと味方にパスできればいいんだけど。パスコースがなくて、切り返すしかなかった、というだけのこと。まだまだ、やらなければいけないことがたくさんある」
 
 どこまでもストイックな中澤は、浦和戦ではCKから二度、惜しいヘディングシュートを放っている。バースデーゴールに関する質問には「ない、ない」と応じながらも、「(キッカーの天野)純には言っていた。ここに蹴って」とリクエストしていたらしい。
 
 実際のプレーはもちろん、今季からキャプテンを託された齋藤学には、折を見てアドバイスをしているという。衰えを感じさせない経験豊富な背番号22は、今季も様々な場面でチームを助けることになりそうだ。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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