米ニューヨークの国連本部で開かれた国連安全保障理事会の会合で、急死したロシアのビタリー・チュルキン氏に黙とうをささげる各国大使ら(2017年2月21日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】国連(UN)の専門家パネルは、北朝鮮は、国連が同国に対し強化した制裁をよりあからさまな方法で無視し、主にマレーシアや中国の中間業者やペーパーカンパニーを通じて輸出入禁止措置を巧みに回避しているとする報告書を発表した。

 AFPは、専門家パネルが先週、国連安全保障理事会(UN Security Council)に送った100ページの報告書を入手。報告書は、北朝鮮は、昨年実施した2回の核実験と26回のミサイル発射実験によって「大量破壊兵器(の製造)において技術的な節目に到達しており、あらゆる兆候から、そのペースは維持されていくだろう」との見方を示している。

 国連安保理は北朝鮮に対して新たに複数の制裁を科す2つの決議を採択し、鉱物輸出の禁止、銀行取引の制限などを盛り込んだにもかかわらず、専門家パネルは「国連による決議は依然として不十分な形でしか実行されておらず、極めて一貫性がない」と報告。北朝鮮は「制裁を無視して禁制品を取引しており、制裁逃れの手法は規模、範囲、巧妙さにおいて拡大している」と述べている。

 国連が北朝鮮に新たに科した制裁は広範囲に及んでおり、その狙いは、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長の政権から、兵器計画の資金として必要な外貨収入の道を断つことにあった。国連安保理は、同国の兵器計画は世界の安全保障に脅威をもたらしていると主張してきた。

 しかし、専門家らは、北朝鮮の「制裁を回避する手法と、一部の国連加盟国が決議を順守していないことが、制裁の効果は著しく損ねている」と述べている。

 制裁措置を支持することを国連に報告するのは加盟国の義務だが、これまでに報告を行ったのは192の加盟国中76か国しかない。
【翻訳編集】AFPBB News