女性誌『Suits WOMAN』で注目を集めた「貧困女子」。これは普通の毎日を送っていたのに、気がつけば“貧困”と言われる状態になってしまった女性たちのエピソードです。

今回、お話を伺ったのは、宿泊施設の契約社員として働く・濱田紀子さん(仮名・35歳)。彼女は中堅レベルの有名大学の経済学部を卒業し、先物取引を扱う金融会社に勤務します。25歳の時に社内の男性と結婚を前提とした交際を開始。27歳のときに結納まで済ませたけれど相手側から婚約破棄。その会社にいられなくなり、様々な会社に転職したのちに、今のアルバイト生活に落ち着いたそうです。

彼女の身長は165cm以上あり、肉感的なセクシーボディーが特徴的。紫色のニットとベージュのコットンパンツをはいています。アウターは黒のファストファッションのダウンジャケット。バッグは海外セレブが広告塔になっていることで有名な、フェミニンなデザインのブランドのベージュ色のトートバッグを持っていました。

現在の収入は手取りで月13万円。母子家庭世帯が多く住むシェアハウス(家賃3万円)に住んでいます。

「今、不安なのは将来のこと、老後のことです。母親は元水商売の女性で、私は父親が誰かわからず、身内と呼べる人は母しかいません。その母も、今は埼玉県さいたま市に別の男性と生活していて、私のことは興味がありません。貧困って話題ですけれど、貧困の人って孤立無援という人が多いと感じます。私が住むシェアハウスも、誰も助けてくれないし、行政の窓口に行っても書類の書き方さえわからない人が多いです」

紀子さんは大学を卒業しており、まかりなりにも企業に5年間務めたという経歴があります。そのスキルを使って、他の仕事はできないのでしょうか。

「就活のストレスをなめないでくださいよ! 自費で面接に行って、“不採用です”って言われるストレスを考えたこと、あります? 今だってギリギリで生活しているのに、往復1000円近くの電車代を使って、順番待ちして、アレコレ質問されて、こっちも緊張とストレスでおかしくなりますよ。そのあげくに不採用って、地獄に突き落とされた気持ちになりますよね。それに今はそんなことはないようですが、女性だというだけで、結婚とか妊娠とかそういう話も聞かれますし、私は親がいないから、その時点でもマイノリティーですから」

派遣社員という働き方を受け入れられなかった

派遣社員という方向性は考えなかったのですか?

「一度登録して、働いたことはありますが、派遣社員って、ものすごく扱いが低いんです。“言われたことだけやっていればいい”、それでも“言われたこと以上のことをしなくちゃいけない”という高度なコミュニケーション能力を要求されます。それに、前任者と同じスペックが必要なのもキツい。私が派遣された証券会社は、前任者のコミュ力も高く、英語が堪能、ダンナが一流証券マンで美人というスーパー派遣社員が前任者だったんです。だから、その人と比べられて、あからさまにため息をつかれたりして、ホントに嫌な思いをして、1週間で辞めました」

そもそも、前の会社を辞めた理由はなんだったのですか?

「婚約破棄です。私が入社3年目の25歳のとき、3歳年上の中途採用の同僚と付き合うことになったんです。彼は大沢たかおさんに似ていてカッコよく、先物取引のトップ営業マンでした。ウチの会社は、地方に地味に営業に行ったり、ノルマが達成できないと土日も出勤して営業電話をかけ続けるという、スポーツ根性的な会社だったんですが、彼はスマートでカッコよかった。みんなが彼のことを狙っていたのに、私が選ばれたのは、同じく母子家庭育ちだったから。2年交際して、結婚となったときに、彼が性感染症になってしまったんです。私が浮気相手からもらった病気を彼に感染させてしまって……。これに彼は激怒し、上層部に報告、悪い噂を立てられて、会社にいられなくなって、27歳の時に自主退職しました」

性感染症の治癒のために飲んだ薬で胃腸のダメージを受けたこともトラウマになっている。

雀の涙の退職金と、アルコール依存と共に始まる転落〜その2〜に続きます。