アニメ「タイガーマスクW」のプロデューサーを務める東映アニメーションのギャルマト・ボグダン氏にインタビュー!!

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テレビアニメ、劇場アニメなど、この冬話題のアニメに注目し、インタビューを通して作品やキャスト・スタッフの魅力を紹介する。

【写真を見る】「プロレスファンの方も見ているので、誤魔化せなくて大変です(笑)」と明かすが、「プロレス、アニメどちらのファンが見ても楽しい作品を目指しています」と語る

テレビ朝日系で放送中のアニメ「タイガーマスクW」(関東地区 毎週土曜深夜2:30-3:00ほか)は、東映アニメーション創立60周年記念作品として「タイガーマスク」のその後を描く。

所属していたプロレス団体を悪質プロレス団体につぶされた2人の青年・東ナオトと藤井タクマ。ナオトは“新タイガーマスク”となり、タクマは“タイガー・ザ・ダーク”となって、裏の組織「虎の穴」への報復を決意する。

今回、本作のプロデューサーを務める東映アニメーションのギャルマト・ボグダン氏にインタビュー。作品に取り組む姿勢やストーリー・キャストの魅力、今後の見どころなどを聞いた。

■ギャルマト・ボグダン(プロデューサー) インタビュー

――まず、「タイガーマスクW」制作の経緯を教えてください。

'11年の東日本大震災後、世間ではタイガーマスク運動もありつつ、「映画を作ろうか?」という話が出ていましたが、その時はストップしてしまいました。その後、テレビ朝日さんと「次、何するか?」という話の中で何度か企画が挙がっていて、ただ最終的には実現に至らないという状況で。そんな中でも、やるならしっかり時間を取ってやろうという話になって、前の作品が終わってから半年の時間を掛けてプリプロに取り組んできました。さらに、スポンサーでもあるブシロードさんや新日本プロレスさんに協力していただけるというタイミングも重なって、今回に至りました。

――もともと、プロレスには詳しかったのでしょうか?

私自身は新日に詳しかったわけではないですが、PRIDEなど格闘技は見ていました。この作品は、プロレスファンの方にも見ていただいているので、誤魔化せなくて大変です(笑)。きちんとプロレスを描くということで、技の動きを描くアニメーターや実況をそれらしくセリフにするライターなどプロレス好きなスタッフ、声優さんが力を合わせて作り上げています。ライターは、アクションと実況を同時に考えるのが難しいらしくて、まずアクションを考えてから実況を付けていますね。プロレスファン、アニメファンのどちらの方が見ても楽しい作品を目指しています。

――ボグダンさんはルーマニア出身ですが、海外と日本のアニメの違い、魅力は何だと思いますか?

海外のアニメは子供をメインターゲットにしていて、ディズニーなどは大人が見ても楽しめるという作品です。一方で、日本のアニメは深夜に放送されているような、子供をあまり意識していない作品も多く、「タイガーマスクW」も大人に向けてストーリーやキャラクターがしっかり立っているような作りになっています。今回、ナオトとタクマの2人が主役で、周囲の人物とも絡めて物語が展開していきます。ナオトとタクマのそれぞれのストーリーがうまくリンクするように考えていて、主役が2人いることでドラマ性を高めています。放送自体はまだ続いていきますが、終わりはきちんと決めていて…今は物語をどう収拾するか考えているところです。

――主役の2人に、八代拓さんと梅原裕一郎さんが選ばれた決め手など教えてください。

主役が2人なので、掛け合いなども考慮して役にピッタリだったからです。八代さんのオーディションの時には、同席していたライターがそれまで黙って座っていたにもかかわらず、終わった途端「この人だ!」ってなるくらいで(笑)。みんな同じ気持ちで、すぐに決まりました。八代さんの明るさだったり、梅原さんのちょっとダークな部分だったり、実際の性格とキャラクターが似ているのでイメージしやすいです。2人は養成所が一緒で仲が良いので、共演することになって喜んでいましたね。

――では、お2人だからこそ作品の魅力になっていたり、影響を与えていたりする部分はありますか?

プリプロの段階では想像で作業を進めてきましたが、第1話のアフレコ後は作品がちょっと変化しています。ライターもアニメーターも彼らの声でイメージしながら作業するので、今では彼らとリンクしたものになっています。役が決まってから、プロレスを見たことがなかった2人と一緒に見に行ったのですが、通路側の前の方の席で選手が近くの柵へぶつけられる場面もあり、2人とも「うわぁ!」「すごい!!」と衝撃を受けていましたね。その後も頻繁に試合を見に行ったり、八代さんは新日の動画サイトの会員になったりしていて、私より詳しいんじゃないかな(笑)。アニメでは、アクションシーンでのアドリブが多いので、そういった部分が生かされていると思います。

――プロレスファンやアニメファンでない方にも楽しめる要素がある作品だと思いますが、今後挑戦したいことはありますか?

次は、映画に挑戦したいですね。例えるなら、テレビシリーズは長距離走で、映画は障害物のある短距離走といったような感じです。予算などの違いもありますが、映画はその瞬間の、その人の一番良いところを引き出すことにあって、アニメーターなら良い絵を、声優なら良い演技をしてもらうために、けんかしてでも泣かせてでも何度もやり直すくらいの集中力が必要になります。クオリティーなどテレビシリーズでも求められている部分は同じだったりしますが、その過程や取り組み方には違いがあり、テレビシリーズと映画では全然別物になると思うので、映画でも“タイガーマスク”をお見せできるとうれしいです。

――ぜひ、劇場版も楽しみにしています! 最後に、今後の注目ポイントなどを教えてください。

私自身はメキシコプロレスラーのザ・サボテンが登場した第16話や、真壁(刀義)さんとスイーツ店巡りをする第17話など、コミカルなストーリーが好きで「もっとやりたいなー」と思います(笑)。ナオトとタクマが互いの存在を認識する部分やイエローデビルの正体、女性関係などいろいろ盛りだくさんですね。視聴者の方によって、ご自身の好きなエピソードを見つけていただけると思うので、今後も楽しみにしていただきたいです。

なお、第20話『地獄の門番』は、テレビ朝日では2月25日(土)深夜2時35分から通常より5分押しでの放送となっているので注意しよう!