銀メダルを獲得した村元哉中、クリス・リード組【写真:Getty Images】

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四大陸選手権9位からわずか1週間でアジア大会銀、その要因とは

 確かな手応えを掴んだ。24日に行われた冬季アジア大会、フィギュアスケート・アイスダンスのフリー。日本の村元哉中(かな)、クリス・リード組が159.14点で銀メダルに輝いた。

「四大陸選手権ですごく悔しい思いをしたので、短期間で進化したところを見せられて良かった。技術的な部分は置いておいて、演技として手応えを感じた」

 村元は演技後、にこやかに声を弾ませた。フラメンコの曲調に合わせて情熱的に踊り切り、9位に終わった四大陸選手権から、わずか1週間で立て直した。大きかったのは、メンタル面の変化だ。

 四大陸選手権の敗因について、リードは「自分たちがやれること以上のことをやろうとしていた」と分析した。バンクーバー五輪金メダルのテッサ・バーチュー、スコット・モイヤー(カナダ)ら世界トップ選手が集まるリンクの中で、村元は「自然とほかの選手を意識してしまっていた」という。

 短い期間の中で、何をすべきか練習以外でじっくり話し合った。そして、この日は「自分たちのために滑ろう」とテーマを掲げ、結果に結び付けた。「時にはオフアイス(氷上以外)のコミュニケーションが大事だと感じた」とリードは振り返った。

「60%から70%にいかないくらい」…国際舞台で感じ取ったノビしろ

 それでも、満足かというと、そういうわけではない。「まだ100%すべて出し切っていない」とリードは言い、村元は「まだまだ。60%から70%にいかないくらい」と演技の完成度にはノビしろを感じている。

「まだ世界のトップの選手には力が足りてないけど、今日の技術レベルを見ても取りこぼしがあった。まだまだ上を目指して頑張りたい。(2018年開催の)平昌(冬季五輪)ではトップで戦えるチームになれると思うので、もっと頑張りたい」

 村元はそう言って、1年後のひのき舞台を見据えた。

 アイスダンスは表現豊かな欧米選手の強さが際立つが、自分たちの演技に集中すれば、国際舞台でも実力を発揮できることを示した。あとは、世界のトップと互角に渡り合うために求められるのは、「自分たちがやれること」のレベルを着実に上げていくことだ。

 リードは「平昌に向けて気持ち的な目覚めにつながった。今後、どうやっていくべきか、道しるべ、礎になったと思う」と言った。掴んだ手応えを成長の原動力に、さらなる高みを目指していく。