来日したライアン・ゴズリング&デイミアン・チャゼル監督
 - 撮影:日吉永遠

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 第89回アカデミー賞で『イヴの総て』『タイタニック』と並ぶ歴代最多タイの14ノミネートを果たしたミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』のライアン・ゴズリングとデイミアン・チャゼル監督がそろって来日し、本作のポスタービジュアルにも使われている丘のうえでの美しいダンスシーンの撮影裏を明かした。

 『セッション』で一躍その才能を知らしめたチャゼル監督が、ライアンとエマ・ストーンを主演に迎え、長年温めてきた企画を実現させたのが本作。夢追い人が集うロサンゼルスを舞台に、女優の卵ミアと売れないジャズピアニストのセバスチャンが恋と夢の狭間で揺れ動くさまを映し出す。

 映画館の大スクリーンで観るに値するラブストーリーを目指しつくりあげたというだけあって、どのシーンもうっとりするほど壮大で美しい。なかでも、ミアとセバスチャンが丘の上でタップダンスを踊りだすシーンは、日没直後に空が幻想的に見える“マジックアワー”という限られた時間に撮影されている。チャゼル監督は「あのシーンの撮影自体は2晩かな。ただ、マジックアワーに撮影できるのは、1日たったの30分くらいなんだ。だから一晩に5〜6テイクぐらいを詰め込んだよ」と明かす。

 そのマジックアワーでのシーンをはじめ、長回しが多く、簡単な失敗が許されない撮影が多かったという本作だけに、事前の3か月にわたって、エマと一緒に歌とダンスを猛特訓したというライアンは「振付の先生と一緒に、最初の1か月はそれぞれの長所や短所などを把握して、その後エマとパートナーとしてうまくいくように練習したんだ。2か月間はかなりしっかりしたリハーサルを重ねたよ」と振り返る。

 そうして迎えたマジックアワーでの撮影当日。チャゼル監督は「その日はまず、カメラを回しながらリハーサルをして、カメラの動きがきちんとライアンとエマの動きに合っているかを確認したり。そうしている間に、日が暮れているのに気づいたときには、みんながパニックになってさ。『撮れ! 撮れ! 撮れ!』って(笑)」といかに慌ただしい現場だったかを述懐する。しかし、「そのシーンの撮影で素晴らしいなと思って覚えているのは、そうやって舞台裏のスタッフたちが多くのテイクを重ねようと取り乱していたけど、ふとライアンとエマに目をやると、2人は自然体のままでリラックスしていたんだ」とライアンとエマにかなり救われたようで、「彼らがそのシーンにちょっとした魔法をかけたね」と主演2人を称えていた。このようにして何度でも観たくなるような美しいダンスシーンが誕生したのだった。(編集部・石神恵美子)

映画『ラ・ラ・ランド』はTOHOシネマズみゆき座ほか全国公開中