フィギュアスケート・ペアの高橋成美、柴田嶺組【写真:Getty Images】

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「今季初めていい演技できた」…3位と16.44点差、25日フリーでメダル獲得へ

 冬季アジア大会は24日、フィギュアスケートのペア・ショートプログラム(SP)が真駒内屋内競技場で行われ、高橋成美、柴田嶺組(木下ク)が48.78点で5位につけた。須崎海羽、木原龍一組(木下ク)が須崎のインフルエンザによる欠場のため、日本勢唯一の出場となったコンビが25日のフリーでメダル獲得を目指す。

 演技が終わった瞬間、柴田は右拳を握り、ガッツポーズした。それが、納得の証しだった。「今季いい演技ができていなかったけど、初めていい演技ができて思わず(ガッツポーズが)出てしまった」と柴田。息の合った演技で5位につけ、ほほを緩めた。

「シミュレーショントレ」が実った。4位に終わった12月の全日本選手権から2か月。週2日、大会さながらのタイムスケジュールで衣装、メイクも施し、本番をイメージしながら練習に取り組んできたという。

「トレーニングのためのトレーニングだけじゃなく、いつものトレーニングに加えて、実際にシミュレーションしながら練習してきた。今日もお昼ごはんの後にバスまでの時間がタイトで、いつもなら急いでメイクしなきゃとなるところだけど、ヘアのセットも(練習で時間を)つかんでいるので、すぐにまとめられた」

 高橋が明かしたように、入念に準備を重ねてきた成果によって国際大会でも動じることはなかった。須崎、木原組の欠場がこの日決まったが、柴田は「彼らが出ても出なくても自分たちのスケーティングをするだけ」と周囲のアクシデントにも集中し、いつも通りのパフォーマンスにつなげた。

五輪金メダリストの助言で成長…「あれがターニングポイントだった」

 金メダリストからの指導も力になった。1月、トップ選手が集うスターズオンアイスに出演。カルガリーとリレハンメルの五輪金メダリスト、エカテリーナ・ゴルデーワ(ロシア)から助言を受けたという。

「サルコーのジャンプがなかなか決まらず、そこで声をかけてもらって。あれがターニングポイントになった。全日本から日に日に技術も含めてレベルアップできた」(柴田)とアドバイスを吸収し、成長に結び付けた。

 この日、柴田は30歳の誕生日。「特に誕生日だからとか(意識は)なかったけど、シーズン最後の大会なので、練習してきたことを本番で出せるようにしたい。いい滑りをして笑顔で終わりたい」。25日のフリーでメダル獲得を自らへの誕生日プレゼントにするつもりだ。

 3位の北朝鮮ペアとは16.44点差。高橋は「2人で膝の動きを合わせてなめらかな滑りができたらうれしいし、いい日になると思う」と決意を込めた。