【2017年J1クラブ分析】名波監督体制4年目の磐田 俊輔、川又加入で攻撃に幅

写真拡大

 ジュビロ磐田は昨季、年間13位でシーズンを終えた。残留争いは最終節のベガルタ仙台戦までもつれたが、J1復帰初年度としての最低限の目標は達成した。名波浩監督体制は4季目となり、土台はできつつある。今季は戦力の充実を図り、上位進出を目指す。

 補強の目玉は、なんといっても中村俊輔だろう。経験豊富な元日本代表MFの加入で、名波監督が目指す攻撃サッカーに磨きが掛かることは間違いない。特に左足の正確なキックからの展開力には期待大。アダイウトンや太田吉彰らアタッカー陣のスピードを生かしたサイド攻撃は鋭さを増しそうだ。昨季は元イングランド代表FWジェイに依存する攻撃パターンが中心だったが、中盤に日本屈指の司令塔が座ることで、昨季までになかった多彩な攻撃を見ることができるはずだ。

 トップ下の中村俊だけでなく、元日本代表FWの川又堅碁、元ウズベキスタン代表ボランチのムサエフ、J1通算105試合出場のセンターバック高橋祥平を加え、実績ある選手でセンターラインを補強した。指揮官が目指す、攻撃でも守備でも自分たちから仕掛けるアクションサッカーの進化を図る。

 川又には、昨季チームトップの14点を挙げたジェイに替わる働きが求められる。川又は相手の背後を突く動き出しが秀逸。チームメートとの連係は向上していて、アルビレックス新潟時代の2013年に記録したキャリアハイの23得点を超える可能性もある。前線からの献身的な守備は、最終ラインを高く保つチーム戦術にもフィットする。チームが持ち味としているショートカウンターも増えそうだ。

 不安は中村俊が離脱時の戦い方か。今年39歳を迎えるベテランがシーズンを通して戦い抜けるかは未知数。存在感が大きいだけに、不在時の戦力低下は免れない。代役は松井大輔や松浦拓弥、大分トリニータから加入した松本昌也らが想定される。中村俊とは違ったタイプのトップ下が機能すれば、選手起用に幅が広がり、チームの躍進につながるだろう。

 基本布陣は『4−2−3−1』。DAZNニューイヤーカップ初戦で試した3バックも昨季同様に併用するとみられる。

 上位進出には若手の躍進も欠かせない。U−20ワールドカップに出場する日本代表のエース小川航基は着実に力を付けてきた。サンフレッチェ広島から期限付き移籍期間を延長した川辺駿らとともにさらなる成長を遂げ、力を見せつけることができるか。