By Abdul Rahman

Amazonのハードウェア史上最大のヒット商品となったのが、スピーカー型の音声アシスタント端末「Amazon Echo」。このデバイスの何がすごいのかというと、話しかけるだけでお買い物リスト作成・予定管理・音楽再生・検索などができるという機能で、これはクラウドベースの音声認識サービス「Alexa」によるものです。そのAlexaが「殺人現場の音声を録音したかもしれない」ということで、データの引き渡しが求められています。

Amazon refusing to hand over data on whether Alexa overheard a murder | Ars Technica

https://arstechnica.com/tech-policy/2017/02/amazon-wont-disclose-if-alexa-witnessed-a-murder/

AmazonがAlexaの録音データの提出を求められているのは、アメリカ・アーカンソー州ベントンビルで起きた殺人事件に関してです。被害者の名前はビクター・コリンズさんで、友人であるジェームズ・アンドリュー・ベイツ被告の自宅の浴槽で死んでいるところを発見されています。

ベイツ被告は偶発的な溺死であると主張していますが、警察側は殺人事件として捜査しており、風呂場の近くに置いてあったAmazon Echoが事件当時の決定的な証拠を握っているのではないかということで、ベントンビル警察はAlexaが事件当時に録音したデータの提供を要請しています。しかし、AmazonはAlexaが録音したデータはアメリカ合衆国憲法修正第一条の「政教分離原則、信教・表現の自由」に保護されると主張し、データの引き渡しを拒絶しています。



By David Locke

ベントンビル警察は2015年11月21日と22日の合計48時間分の「録音データおよび、その他の通信や取引に関するテキスト」の引き渡しを求めているのですが、Amazonは録音データの引き渡しは任意のものであったものの、言論の自由を抑圧するものであると主張。さらに、Amazonは警察が最低限「録音データの関連性と必要性」を示す必要がある、としています。加えて、データの引き渡しが裁判所から命じられた場合でも、裁判官は最初にその内容をチェックし、データと被告との間に関係性があることを立証しなければいけない、としています。

Amazonは裁判所に「Amazon Echoは音楽再生時でも部屋のどこからでも音が拾えるように、ビームフォーミング技術を用いた7つのマイクロフォンを備えている」と伝えたそうで、事件当時の何らかの音声が録音できていることは間違いないとみられます。ただし、Alexaは録音したデータをクラウドに送信してユーザーのリクエストに応える端末であるため、本体に音声データが保存されることはないとのこと。



By 기태 김

なお、「ベイツ被告はNexusシリーズのスマートフォンを所持していたそうですが、これはチップセットレベルで暗号化されているため内部データにアクセスすることは不可能だろう」とAmazonは述べています。