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アクセンチュアは、AIなど先端テクノロジーと行政機関の人材確保に関するサーベイ結果を発表。行政機関と企業で熾烈な人材獲得競争が行われつつあることをレポートしている。

レポート「Smart move:Emerging technologies make their mark on public service」(PDF/英文23ページ)は同社が日本を含む、オーストラリア、フィンランド、フランス、ドイツ、ノルウェー、シンガポール、英国、米国の9カ国の行政機関の技術責任者774名を対象に行ったオンライン調査に基づくものだ。

ITテクノロジーの進化は、企業だけの課題ではない。行政機関にも先端テクノロジーの扱いに長けた技術者が必要になる。80%がインテリジェントテクノロジーによる現在の職員の業務改善に繋がることに同意しており、先端デジタル技術を導入することで特定の反復作業の自動化を図れば、市民のニーズに直結するような仕事に注力でき、仕事の満足度も高まると同社では分析している。

51%がインテリジェントテクノロジーにサービスやアプリケーションよる成果、50%が自動化によるプロセスの成果を、40%がリスクや安全面での成果(詐欺や犯罪の誘発軽減防止)を回答するなど一定の成果の達成が見え始めているようだ。回答者の部門や仕事により大きく異なることが予測されるものの国ごとにその傾向をグラフで表示しているがアナリティクスや予測モデリングといったジャンルが平均77%と大きく占めている。

最新のデジタルテクノロジーに対する需要は高まるが、職員の高年齢化により最新のデジタル技術に精通した人材の確保が喫緊の課題として浮上している。回答者の60%近くが「先進技術を活用したプロジェクトを実行するには、既存の職員の再教育に多額の投資が必要」と回答しており、熾烈な人材獲得競争が起きつつあるという。51%が「先進技術を活用したプロジェクトを立ち上げる際にはまず主に民間企業の中から雇用する人材を探す」としており、行政機関で採用の優先度の高い上位3職種としてデジタル開発者、データサイエンティスト、ソフトウェアエンジニアが挙げられている。技術としては、インテリジェント・プロセスオートメーション(60%)が最も高いという。

アクセンチュアの公共サービス・医療健康本部で官公庁向けアナリティクス・インサイトの責任者を務めるTerry Hemken(テリー・ヘムケン)氏は「部下がデジタル技術の進歩に取り残されないよう、変化に適応する能力を身に付けさせることに注力してこそ、対応力に優れた、責任感の強いリーダーと言えるでしょう。未来の労働力を育てることは今や、組織のトップリーダーが果たすべき責任の一つです。新しい技術を学ぶ機会を提供することで、デジタル技術に精通した若い人材を獲得できるだけでなく、既存の優秀な人材を職場につなぎとめることができます」と急速に広がりを見せる新技術に精通する人材の育成や獲得の重要性を指摘している。

(長岡弥太郎)