中国では日本製品の品質の高さの背景について「細部まで手を抜かない」という匠の精神があるためだという論調がある。日本製品の「匠の精神」という言葉は中国でもたびたび話題となり、称賛の対象となることが多いが、必ずしも良いことばかりではないとの意見も散見される。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国では日本製品の品質の高さの背景について「細部まで手を抜かない」という匠の精神があるためだという論調がある。日本製品の「匠の精神」という言葉は中国でもたびたび話題となり、称賛の対象となることが多いが、必ずしも良いことばかりではないとの意見も散見される。

 中国メディアの今日頭条は22日、昨今の日本企業の業績不振は「行き過ぎた匠の精神」や「品質過剰」に原因があると主張する記事を掲載した。

 記事は、日本の大企業が近年、業績不振に追い込まれるケースが相次いでいると伝え、「これまで製造業の分野で世界をリードしていた日本企業を衰退の呪縛に陥れたのはいったい誰の仕業なのか」と問いかけた。

 日本には匠の精神に代表される確かな技術という強みがある。しかし記事は、「行き過ぎた匠の精神」が日本企業の競争力を奪ったと主張。匠の精神によって品質を追求するあまり、効率やコストが二の次になってしまったのだと分析。匠の精神は確かに重要ではあるが、行き過ぎた匠の精神は企業にとって害になるとし、消費者のニーズ、品質、価格、コストなどのバランスが必要があると主張。質の追求を最優先にして他の要素を軽視したことが、日本企業の競争力低下を招いたと論じた。

 しかしながら、日本企業も実はその点はよく分かっていると記事は指摘。その証拠が、事業売却であるとし、技術力を要する高付加価値の事業に経営資源を集中し、再び「匠の精神」で勝負しようとしていると論じた。

 結論として、中国企業は日本企業を買収しても、それは淘汰された事業を買わされているだけで、「他人のために働く」ことに代わりはなく、喜んではいられないとくぎを刺した。結局のところ、匠の精神は必要であり、記事の主張もある程度は理にかなっているとはいえ、「過度の匠の精神」が日本の製造業を衰退させたとまでは言えるかは疑問だ。いずれにしても日本はこれからも高い技術力で勝負していくに違いない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)