マカオで韓国メディアの取材に応じた後、手を振る北朝鮮の金正男氏(2017年2月14日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

写真拡大

【AFP=時事】(更新)北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム、Kim Jong-Nam)氏が殺害された事件で、マレーシア警察は24日、殺害に使われた毒物が神経剤VXだったとの暫定分析結果を明らかにした。猛毒のVXは国連(UN)によって大量破壊兵器に指定されている。

 遺体の顔と目から採取したサンプルからVXの成分が検出された。クアラルンプール国際空港(Kuala Lumpur international Airport)の監視カメラの映像には、正男氏が13日、近づいてきた女性2人に顔に何かをこすりつけられる様子が映っている。

 警察によれば、正男氏は襲撃された後に発作を起こし、病院に着く前に死亡した。検視の結果、心不全の可能性は否定され、捜査当局は正男氏の顔に塗られた毒物が原因との線に絞っていた。

 カリド・アブバカル(Khalid Abu Bakar)警察長官は、空港の現場でVXが使われた痕跡がないか徹底的に調査するとし、どのようにして国内に持ち込まれたかなども捜査していると明らかにした。

 安全保障の専門家はAFPの取材に、通関検査を受けない外交文書用の封袋に入れてVXをマレーシアに密輸するのは難しくなかったはずだと述べている。

 無味無臭のVXはごく少量で人の中心神経系に致命的なダメージを与え、化学兵器に使用される。米疾病対策センター(CDC)はあらゆる神経ガスの中で「最も有毒」としている。
【翻訳編集】AFPBB News