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中判があれば、もうフルサイズはいらない?

2017年のCP+で、2つのメーカーがミラーレス中判カメラを展示していました。

ひとつが富士フイルムのGFX 50S、もうひとつがハッセルブラッドのX1D-50cです。

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同じミラーレス中判カメラですが、その方向性はかなり違うものでした。そこで、この2機種のそれぞれの特徴、そしてこれからのカメラの使い方について考察してみました。


質実剛健「ザ・カメラ」なGFX



今回のCP+の注目機種だったGFX。実際に触ってみると、カメラとしての使いやすさが目立ちました。

カメラらしく、豊富なダイヤル類とボタン類で、撮影者の意図を素早く具現化できる仕様となっています。

ボディ自体は35mmフルサイズ一眼レフカメラほどの大きさですが、質感は高く、中判カメラらしい佇まい。背面液晶、EVFともに高品質で、富士フイルムの本気度が伝わってきました。


カジュアルに使えるX1D



一方X1Dは、中判カメラらしからぬシンプルな形状。カメラというよりは、スマートフォンのような印象を受けます。

ダイヤル類やボタン類の存在感は控えめ。その代わりタッチ操作対応の背面液晶による操作が主体となっています。再生する画像をフリックで表示したり、ピンチイン/アウトで縮小・拡大することができるなど、現代的な操作感が楽しめます。

ボディはプラスティック製で、シルバーとブラックを貴重としたカラーリング。シャッターボタンの黄色がアクセントとなっており、ポップな印象です。


本気のGFX、身近なX1D


両者ともに、画素数は5000万画素クラス。画質に関してはそれぞれ味付けの違いはあるものの、大型センサーを活かした立体感のある描写が楽しめます。

大きな違いは、そのコンセプト。簡単に言えば、「撮るための道具」としての喜びが感じられるGFX、手軽にデジタル中判を楽しめるX1Dという感じでしょうか。

価格的には、どちらの機種もレンズまで揃えれば100万円コース。もはや、価格でどちらがどうという世界ではないことは明らかです。

カメラという道具も含めて撮影を楽しみたいのならGFX、難しいことは考えずに直感的に使いたいのならばX1D。そんな感じで選んでみてはいかがでしょうか。


これからは複数台の使い分けがポイント


筆者の所有するカメラ(昨年末時点のもの。いまはもうひとつコンデジが増えた)


僕は、普段35mmフルサイズのデジタル一眼レフを使っていますが、35mmフルサイズにこだわっているわけではありません。状況に応じてはAPS-Cのデジタル一眼レフも使いますし、最近は1インチセンサーを搭載したコンデジも仕事で使っています。

レンズ交換式カメラは、1台のボディに複数のレンズが使えるのが最大のメリットです。しかし、もはやその概念すら僕の中では崩れています。

遠くの出張だったら、1インチのコンデジ、CP+のようなイベント取材であれば軽量なAPS-Cのデジタル一眼レフに高倍率ズーム&マクロレンズ、スタジオでの人物撮影なら高画素なフルサイズデジタル一眼レフに単焦点レンズ、コンサートやインタビューカットはテンポよく撮影できるハイエンドな機種に標準&望遠ズームレンズ。用途によって、レンズだけではなくボディ自体も使い分けています。

今後、ミラーレス中判カメラが手に届きやすい価格になってきたら、購入することでしょう。

もちろん、ミラーレス中判カメラ1台ですべての撮影に対応しようとは思いません。やはりテンポが必要な撮影では、これまで通りデジタル一眼レフを使うでしょうし、出張では1インチコンデジで荷物を軽くします。

TPOに合わせて服装を変えるように、カメラもTPOに合わせて使い分けるのが、これからのカメラの楽しみ方のポイントになるでしょう。

ミラーレス中判カメラでしか撮れないものがあり、1インチコンデジにしか撮れないものがある。

カメラの世界では、「大は小を兼ねる」という言葉は通用しないのかもしれません。


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source: GFX 50S、X1D-50c

(三浦一紀)