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組込みシステム技術協会(JASA)は2月21日、都内で会見を開き、「ETロボコン 2017」の開催概要を明らかにした。

ETロボコンは、組み込みシステムのソフトウェアエンジニア育成に向けた教育ロボコン。全国12地区の大会を勝ち抜いたチームが11月15日から開催される「組込み技術総合技術展 2017(ET 2017)」と併せて開催される「チャンピオンシップ大会」に参加する権利を得ることができる。そんなETロボコンの最大の特徴として、単なるロボットの出来を競うのみならず、開発に用いたモデルの優劣も審査の対象となるという点と、そうしたモデルの傾向や良いモデルベースの作り方などをワークショップを通じて学ぶことが可能といった点が挙げられる。

ロボット競技については、毎年レギュレーションやコースの見直しなどが行われてきており、ETロボコン 2017では、「デベロッパー部門」の「プライマリー・クラス」、「アドバンスト・クラス」と、5〜15年後に活躍するエンジニア育成を目指す「ガレッジニア部門」の2部門3クラスが用意された。プライマリークラスは、モデリング開発の初心者・初級者に向けたもので、モデリング未経験者および初級者、かつETロボコン過去参加3回未満という参加条件がある。また、アドバンスト・クラスはモデリング開発の応用学習者向けクラスであり、課題解決のためにモデルを使う、モデリングを開発することが求められるものとなっている。

一方のガレッジニア部門は、ETロボコン 2017にて新設された部門となる。昨年大会まではイノベータ部門と呼ばれていたものが、今大会からは新たな方向性に進むことを目指し、名称とレギュレーション変更されたもので、「新しい技術へチャレンジする心構えを備え、新しい技術領域へスタートする機会を提供」することを目指して設立されたものとなる。ちなみに、ガレッジニアという言葉は、ガレージ+エンジニアの造語で、ガレージでいろいろと試行錯誤をして、今までにないものを生み出すエンジニアの姿をイメージして生み出されたという。

気になるガレッジニア部門のレギュレーションについてだが、従来のイノベータ部門では、「テーマ選定が難しい」とか「つくるものが大掛かりになりがち」といった声が参加者から上がっていたとのころで、「センサ、アクチュエータをそれぞれ1つ以上使い、ソフトウェアで制御する。完成品の部品表を提出、10万円以内でつくる」(試作の部品は問わない)というシンプルなものとなっている。

そのため、ETロボコンの肝であるマインドストームを使わなくても良く、開発テーマも「自由型」、ネタありきの「技術先行型」、困っている何かを解決する「問題解決型」の3つの中から選定して、突拍子もないネタ的なものでもOKとなった。「キーワードはiPhoneもHondaもガレージから。雑多にものが散らばったガレージの中から、新しいものが生み出されたように、ガレッジニア部門から、ワクワクするものが登場することを期待したい」と本部運営委員長の小林靖英氏はコメントしている。

その審査方法だが、一次予選として、作成してもらった動画を公開してもらって、一般審査員と特別審査員がそれを評価して、チャンピオンシップ大会への選抜が為されるといったことが予定されている。また、所属する地区大会にもなんらかの形で参加してもらい、来場者との対話などのフィードバックを得る機会にするといったことも予定されているというが、まだ仔細は決定していないとのことであった。

なお、ETロボコン 2017への参加申し込みの受付期間は3月1日から4月6日(17時締め切り)で、ETロボコン 2017のWebサイト上から申し込みの申し込みとなる。各地区大会ごとに受け入れ可能チーム数に制限が設けられており、全国合計で340チームが見込まれている(参加可能チーム数の制限などは今後変更する可能性もあるほか、ガレッジニアもこの中に含まれ、最大50チームの受け入れとしている)。また、参加費だが、ガレッジニア部門についてはデベロッパー部門の半額とのことで、運営側は、「この機会を使って、どんどんチャレンジしてもらいたい」とコメントしている。

(小林行雄)