DaVinci Resolve事例:アマゾン限定公開作品「Please Tell Me I’m Adopted!」の場合

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© 1990-2017 IMDb.com, Inc.

Blackmagic Designの発表によると、Wraptastic Productionsによるオリジナルショートコメディ「Please Tell Me I’m Adopted!」の編集、グレーディング、フィニッシングにDaVinci Resolve Studioが使用されたという。同シリーズは、2017年3月6日にアマゾンで限定公開される。制作総指揮を担うクリス・ソブチャック氏が、ポストプロダクションの全過程にDaVinci Resolve Studioを使用することを決めた。

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同番組の主人公を演じるニコール・ソブチャック氏により創作された「Please Tell Me I’m Adopted!」は、自由奔放で世間知らずなティファニーの支離滅裂な日々を描く。ティファニーは、彼氏、仕事、家を1日で失い、妹のエマと夫のボブの新婚家庭に引っ越すことを余儀なくされる。ティファニーが自分を取り戻すために取る行動は突飛でエキセントリック、そして流行の文化を反映したものだ。エマとボブは、そのカオスの中に巻き込まれ、奇想天外で大混乱の結果を目の当たりにすることになる。また、その過程で多くの印象的なキャラも登場する。

セカンドシティ芸術学校の卒業制作として制作開始された「Please Tell Me I’m Adopted!」だが、 1エピソードのYouTubeビデオにするという案が浮上した。しかし、最初の制作会議の翌朝、起きた瞬間にソブチャック氏の頭に浮かんだのは、シリーズ物のショートコメディーとしての「Please Tell Me I’m Adopted!」だった。

ソブチャック氏:結局のところ、シリーズものを作りたかったんです。多くのサポートが得られて本当に感謝しています。プロダクション全体が、友人や家族や見知らぬ人からのクラウドファンドで制作されました。また、インディーズのプロジェクトだったので、あらゆることを自分たちで行い、低コストを維持する必要がありました。そうは言いつつ、プロ仕様のワークフローが必要だったので、DaVinci Resolve Studioを選びました。

ソブチャック氏によると、インディーズのプロジェクトだったので撮影時間もフッテージの量も制限があったという。

ソブチャック氏:撮影は短時間で行いました。DaVinci Resolve Studioのツールは使用方法に合わせてフッテージの調整を行う際に、何度も助け舟を出してくれました。使えなかったショットにシャープニングやブラー機能を使うと映像に息吹を与えられますし、イメージスタビライズは非常に効果的です。

ゴミ箱の中で何かを見つけて、「このフッテージも使える!」と喜ぶことが何度もありました。スタビライズ処理をして、その後ズームして不要な要素を取り除きました。加えて、時間的ノイズ除去も使用しました。例えば、3人がソファーに座っているショットを3通りにカットし、ズームインすることもできました。すべてを5Kで撮影し、時間的ノイズ除去を使ったので、そのような手法を取ったとは気づかれない仕上がりになりました。

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ソブチャック氏は、ポストプロダクションの大部分をエルトン・ジョンのドラム/パーカッション・テクニシャンとしてツアーに同行している最中に行ったという。編集とグレーディングをホテルの部屋で行い、ツアーバスの中でも、MacBook Proに外付けドライブ、USBハブ、キャプチャー・再生機であるBlackmagic DesignのUltraStudio Expressを接続して作業を続けた。

ソブチャック氏:全プロジェクトを完成させるのに約2年かかりました。ニコールと私でポストプロダクションの作業をすべて行いました。CGI、サウンドデザイン、音響効果、作曲、VFX、カラーグレーディング、編集、タイトル、出力、マスタリングのすべてです。私がツアー中、そして家で編集とグレーディングを行い、ニコールが最終的な確認をしました。DaVinci Resolve Studioのトリム機能は非常に優れていますね。ニコールはポストスイートから指示を出しますが、それを受けて私は即座にイメージを左右に動かしたり、トリムしたりして編集に微調整を加えることができました。

DaVinci Resolve StudioのギャラリーのPowerGradeアルバムも、ショットの作成とエピソードの継続性を保つ上で非常に有効で「クリップのタイムライン上の位置や、タイムコードに基づいて、臨機応変にタイムラインを組み立て直せるのがとても気に入りました。数ヶ所をまとめてチェックし、細かな調整を極めてスピーディに行えました」とソブチャック氏は語る。

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グレーディングを行うにあたって、DaVinci Resolve StudioのPower Windowを使用して、日中のショットを薄暗くしたり、視聴者の注意を引くために登場人物の顔を明るくしたり、ムードとトーンを作り出して話の筋書きを強調する作業を行った。

ソブチャック氏:全体的に暖かい雰囲気を与えるようにしました。コメディーなので、生き生きとした感情を自然な形で引き出す方向で作業しました。Power WindowとHSLクオリファイアーの組み合わせは、肌のトーンの調整に最適です。Power Windowを作成し、HSLクオリファイアーを使用して肌のトーンを一致させると、DaVinci Resolve Studioがシームレスにトラッキングしてくれました。

技術面では、素材をすべて集め、DaVinci Resolve Studioに取り込み、自分たちが思い描いていたビジョンを実現できることに非常にやりがいを感じました。個人的には、ニコールと私がこのような作業を自分たちの手で行えたこと、また心底満足が行くまで自分たちの求めるものを追求できたことに同じくらい達成感を感じました。