多くのチャンスに絡んだ家長。その能力の高さは示した。(C)SOCCER DIGEST

写真拡大

[ACL1節]川崎 1-1 水原/2月22日/等々力

【ACL 川崎1-1水原 PHOTO】小林のゴールで先制するも、オウンゴールでドロー決着
 
 1-1のドローで終わったACLグループステージ第1節の水原三星戦で、期待の新戦力、家長昭博が新天地デビューを果たした。
 
 G大阪で“天才”と賞賛されてきた男は、スペイン、韓国などでのプレーを経て、昨季は大宮で、J1では自己最多となる11ゴールをマーク。多彩なパス、ドリブルワークでチャンスメイクをし、ゴールも奪える、まさに攻撃のオールマイティは、等々力でのデビュー戦をどう戦ったのか。試合後、ややはにかみながらこう振り返ってくれた。
 
「あんまり余韻に浸る余裕はなかったですね。また家に帰ってから冷静にどうやったかなと振り返りたいです」
 
 それでも能力の高さは随所で示した。例えば24分には敵最終ラインの裏へ抜けて、大島の浮き球のパスにダイレクトボレーで合わせてゴールを狙うと、25分にはドリブル突破を図り、絶好の位置でFKを獲得。75分にはあと一歩という高精度のクロスを小林に送ってみせた。
 
 プレシーズンではパススタイルを貫く、川崎の独特なサッカーに「これまでプレーしてきたどのチームとも感覚が違う。慣れるまでには時間がかかりそう」と語っていたが、まずまずの順応ぶりが感じられた。ただ、本人の感覚は少し違うようだ。
 
「良い意味での難しさをまだ感じています。新しいサッカーをやっているので、いろんな勉強ができている。それがものになれば成長できるはず。
 
 今日は良い時はありましたし、狙いを共有できるところもあった。そういうプレーはもっと増やしたい。どこまで我を出すのか、そのバランスが課題だと思います。もう少しわがままにプレーするところもあっても良いのかなと。まだ、トータル的に頭で考えてプレーしてしまっている。本能的にプレーをしたい。チームにもっと馴染んでいきたい」
 
 本能的――、考えずに身体が自然と動くようになれば、プレーの質はさらに上がるのだろう。我を出しつつチームに貢献できるようになった時、家長がどんなパフォーマンスを見せてくれるのか大いに期待できそうだ。川崎の新たな攻撃のキーマンはどこまで進化を果たすのか、注目したい。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)