22日に行われたアジア大会・アイスホッケー男子トップディビジョン総当たり戦で日本が中国に14−0で圧勝した。この結果に対して中国のメディアやネットから「これ以上惨めな敗戦はない」という怒りの声が噴出しているようだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 22日に行われたアジア大会・アイスホッケー男子トップディビジョン総当たり戦で日本が中国に14-0で圧勝した。この結果に対して中国のメディアやネットから「これ以上惨めな敗戦はない」という怒りの声が噴出しているようだ。

 中国メディア・今日頭条は22日、0-14で負けた中国男子アイスホッケー代表に対して中国中央テレビ(CCTV)の解説者が「何とかしないとこの先もっと大きな恥辱がやって来る」と憤慨し、ネットユーザーも同調したとする記事を掲載した。

 記事は、今回の惨敗で1990年より続く中国代表の対日本戦未勝利の記録がさらに続くことになったと紹介。そのうえで、CCTVの著名解説者・韓喬生氏が試合終了後に中国版ツイッター・微博(ウェイボー)上で「7年前はまだ2-9だった。30年前に至っては3点差をひっくり返してアジアの覇者になった。あまりに惨めすぎて、インターネットでの試合中継が遮断されたとも聞いた」と憤慨したことを伝えた。

 韓氏はさらに微博で「北京冬季五輪まであと5年。管理部門が行動を起こさず、指導体制の入れ替えをしなかったら、より大きな恥辱が待っている」と強い口調で訴えている。記事は、韓氏が「14-0」と一見中国が勝利したようなスコア表記をしたと指摘したうえで「韓氏はあまりにも心を痛めてしまったがゆえに、このようなミスを生んだのだろう」と分析している。

 また、中国のネットユーザーからも「サッカーの中国代表だって日本とやって14点差で負けたりしない。22年に冬季五輪をやるのに、2年前よりも日本との差が開いているではないか。われわれはまじめに反省しようではないか」など、慚愧に耐えかねたようなコメントが見られたことを併せて伝えた。

 今回の「日中戦」の大差は、ウインタースポーツの普及度の差と言ってしまえばそれまでだ。結果に憤慨した中国の人もそれは理解しているに違いない。しかし、中国は5年後に自国で冬季五輪を開くのだ。「冬季五輪開催国」の面子として、0-14という惨敗は到底受け入れられなかったのだろう。中国では冬季五輪招致成功に合わせて、政府が音頭をとってウインタースポーツの普及活動を進めている。あと5年でどこまで差を埋めることができるだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)