2017シーズン 選手の補強一覧

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昇格初年度は苦戦も…一体感を増し今季への糧に

 フットボールチャンネル編集部では、Jリーグ開幕に向けて各J1クラブの補強動向を診断していく。今季の目標に向けて、効果的な補強を行うことができたクラブはどこなのか。今回は、中村俊輔らが加入したジュビロ磐田を占う。

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 かつて黄金時代を築き、Jリーグ史上最強と呼ばれたこともある磐田だが、2014年から2シーズンをJ2で過ごした。3年ぶりにJ1の舞台に返り咲いた昨シーズンは1stステージこそ8位と健闘したが、2ndステージは勝利から見放された。それでも最終節の勝利で残留を決め、最低限の目標は達成した。

 小林祐希が夏にオランダ1部のヘーレンフェーンに移籍し、ジェイはチーム内の規律を乱して何度かベンチ外となった。そうした中でもチーム一丸となって戦い、1年でのJ2逆戻りという最悪の結果は回避できた。

 試合を重ねるごとに成長したのはもちろんだが、J1の高いレベルに翻弄されたのも事実。一人ひとりがトップカテゴリーの難しさを体感したことは収穫で、今シーズンへの糧とした。名波浩監督の下、選手たちは同じ方向を見ており、そうした一体感は継続されるだろう。

中村俊輔加入は最大の話題に。川又、高橋らも獲得

 センターラインを中心に補強を進める中、今オフ最大の話題となったのが中村俊輔の加入だろう。日本代表で10番を背負い、天才的なプレーで一時代を築いたレフティーが横浜F・マリノスからやって来たのだ。

 名波監督とは日の丸を背負ってともに戦った仲で、同じサッカー観を共有する。信頼できる“兄貴分”のもとで純粋なプレーの楽しさを求めてサックスブルーのユニフォームに袖を通すことになった。

 昨シーズン14得点を挙げた元イングランド代表ストライカー、ジェイの後釜に川又堅碁を獲得。アルビレックス新潟時代の2013年にはゴールを量産している。CBにはヴィッセル神戸から高橋祥平が、ボランチにはウズベキスタン代表経験のあるムサエフが加わった。また大分トリニータで10番を背負った松本昌也も新天地に磐田を選んだ。

 高卒新人は2人で、藤川虎太朗は高校2年の時に全国高校サッカー選手権で活躍。針谷岳晃は練習参加した際に名波監督から絶賛されたMFだ。GKに三浦龍輝を補強し、今シーズンもGKは4人体制となった。

攻守両面のレベルアップへ。昨季以上の成績を

 攻守両面でレベルアップが必要だろう。最大の得点源だったジェイの穴をいかにして埋めるかが喫緊の課題。川又が爆発してくれれば問題なく、中村俊輔らとのコンビネーションが熟成されればゴール量産も夢ではないだろう。U-20日本代表の小川航基も2年目のブレイクに向けて虎視眈々と牙を研いでいる。

 昨季のリーグ戦全試合に出場したアダイウトンにも期待がかかる。J1初挑戦の2016年は6得点を挙げ、馬力のある突破で相手の手を焼かせた。周囲との連係が深まれば相手にとってより怖い存在になるはずだ。

 正GKはカミンスキーで決まりだが、昨シーズンは負傷離脱の期間が長かった。その間に出番を得た八田直樹や志村滉が好パフォーマンスを披露したが、状態が良ければポーランド人守護神が第一候補だ。中盤の底で活躍が求められるムサエフはバランス感覚に長け、最終ラインの前で奮闘してくれればチームの助けとなる。

 高橋祥平はCBの主力になる可能性が高く、DFラインの安定に一役買ってくれるはずだ。サックスブルーのイレブンは攻守にパワーアップし、昨シーズン以上の結果を手に入れるつもりだ。

診断

補強診断 B

 センターラインに即戦力を補強し、満足のできるオフを過ごしたのではないか。トップ下の中村俊輔はフル稼働できれば問題ないが、彼の欠場が増えた時にどうするか。新10番中心のチームを作るにしても、その他のプランも持っておく必要はある。

総合力診断 C

 J1残留を果たせるだけの力があることは昨シーズンで証明した。とはいえ、一気に上位争いできるかといえば、そうではない。まずはしっかり中位に入ることが大事だ。一桁順位で終えられれば、大きな成果といえるはずだ。

text by 編集部