北朝鮮の朝鮮法律家委員会の代弁人(スポークスマン)は22日、金正男(キム・ジョンナム)氏殺害事件に関連したマレーシア政府の対応を糾弾する談話を発表。同日、朝鮮中央通信が報じた。

談話は、死亡した人物は「外交パスポート所持者であるわが共和国の公民」としながら氏名などは明らかにせず、「マレーシアの外務省と病院は共和国公民に対する領事保護権を行使しているマレーシア駐在わが大使館に心臓ショックによる死亡であることを確認し、遺体をわが大使館に移管して火葬することにしたことを通報した」と述べた。

また、「ところが、その日の夜、南朝鮮の保守メディアが『政府消息筋』によるものだとして誰それによる『毒殺』を主張するやいなや、マレーシア秘密警察が介入してそれを無鉄砲に既定事実化し、遺体の剖検問題を提起したことから問題が複雑になり始めた」と指摘した。

さらに、「死者が外交パスポート所持者としてウィーン協約によって治外法権の対象なので絶対に剖検を行うことはできないということを明白に主張した。しかし、マレーシアはわれわれの正当な要求と国際法を無視してわれわれとのいかなる合意や立ち会いもなしに遺体の剖検を強行したばかりか、剖検の結果も発表せず、2次剖検まで行うと騒ぎ立てた」としながら、「これはわが共和国の自主権に対する露骨な侵害、人権に対する乱暴な蹂躙であり、人倫道徳にも反する反人倫的な行為である」と糾弾した。

談話は、韓国メディアが「遺体の剖検結果が発表される前に『北朝鮮偵察総局の女性要員2人による毒殺』だの、『北朝鮮の仕業に違いない』などというデマをむちゃに飛ばしはじめた」としながら、「これは明白に、南朝鮮当局が今回の事件を以前から予見しており、そのシナリオまであらかじめ作っておいたということを示している」と主張した。

それに続き、「ところが、唯一、マレーシアだけがこのような事実に顔を背けているのは実に遺憾だと言わざるを得ない。わが公民がマレーシアで死亡しただけに、それに対する最大の責任はマレーシア政府にある」とマレーシア政府を非難した。

さらに、「殺人容疑者が陳述したという『手のひらに搾り落とした油のような液体を頭に塗ってやった』ので死者が毒殺されたというが、手につけた女性は生きており、それを塗られた人は死ぬというそのような毒薬がどこにあるかということである」としながら、毒殺という見方に対して疑問を呈した。

そのうえで、「法律家代表団を直接現地に送って殺人容疑者に会って彼女らの陳述も聞き、彼女らが誰の指示を受けたのかを確認し、逮捕されたわが公民にも会ってみて事件現場と映像資料などを具体的に調査して事件の捜査を公正に締めくくろうということである」としながら、「尊厳ある自主の強国、核強国のイメージをダウンさせようとするいかなる企図も絶対に許さず、今回の事件の内幕を最後まで掘り下げるであろう」と主張した。