20日、環境網が中国のごみ焼却問題の現状について伝えた。民間の焼却施設が環境保護よりもコスト抑制を優先させ、大量の有害物質拡散を招いているという。資料写真。

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2017年2月20日、環境網は米公共ラジオ局NPRの報道を引用して、中国のごみ焼却問題の現状について伝えた。

北京市にある高安屯ごみ焼却発電所は9カ月前に使用が開始された。1000度の高温でゴミを焼却し、発生したエネルギーで14万戸の家庭へ電気を供給している。主任技師の陳輝(チェン・フイ)氏は、「ごみ焼却に伴う排出物は欧州連合(EU)基準を下回り、米国より高い燃焼技術を誇っている。我々の最大の目標は環境保護だ。政府の投資によって建設・運営されている非営利施設だ」と話す。

だが、中国の他の地域がすべて同じような状況かというとそうではない。中国は2020年までに40%のごみ焼却達成を目標としている。だが、中国・ドイツ再生可能エネルギー協同センターの陶光遠(タオ・グアンユエン)執行主任によれば、大部分のごみ焼却場は民間経営で、「焼却費用を低く見積もらなければ、政府と契約を結ぶことができない。そのため、彼らは1トンあたり4ドル(約450円)以下に抑えようとする。これではクリーンな方式を選択することはできない」という。

中国政府の設定予算は1トンあたり10ドル(約1130円)前後だが、この基準をはるかに下回る焼却施設がほとんど。中国メディアの過去の報道によると、紹興市のごみ焼却場は1トン当たり3ドル(約340円)で政府の入札公示に応じ、落札している。

高安屯ごみ焼却発電所のようにクリーンな燃焼方式を採用するには、燃焼温度を850度以上とし、さらに最先端のろ過システムでダイオキシンやその他の有毒ガスを除去しなければならない。北京のような大都市ならこうした費用もまかなえるが、その他の地域では政府予算も限られ、多額の資金を投入するのは困難だ。そのため、大部分の企業が低コストの燃焼方式を採用し、その結果として、大気中に大量の有害物質を拡散しているという。

世界銀行が公表した報告書によると、今後8年間、中国では1日140万トンのごみが排出される。これらの半分は焼却場で燃やされるわけだが、現在は環境保護よりも利益重視の姿勢が鮮明となっている。(翻訳・編集/村崎)