Doctors Me(ドクターズミー)- 出産が怖い妊婦さんに教えたい!恐怖心を招く7つの原因と克服方法

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初めて出産するママだけでなく、二人目三人目出産のママたちも、お産に対する不安や恐怖心はつきもの。いろんな人の体験談をきくたびに、ますます不安はつのります。

今回は「出産が怖い」と感じているママたちのために、お産に対する正しい知識を知って恐怖心を和らげる方法や克服する方法を、医師に解説していただきました。

目次


出産が怖いと思ってしまう心理


妊娠すると、女性の身体は急激に変化します。つわりで気持ち悪くなったり、嘔吐してしまったり、イライラしてしまうこともあります。

また、体型の変化や、アルコールやお薬を飲むことにも制限が出てくるなど、ストレスがたまることも多く、妊娠に伴って大きく変化するホルモンバランスの関係から、精神的に不安定になりやすいこともあります。

さらに出産経験のない女性にとって、出産時の痛み、陣痛、会陰切開の話などは、妊娠する前に聞くと「怖い」と感じる方も多いのではないでしょうか。

これらのことが「出産に対する恐怖心」を招きやすい理由として挙げられます。

出産への恐怖心が出始める時期


妊婦さんによって千差万別だと思いますが、多くの妊婦さんは妊娠がわかったときから、漠然とした出産に対する不安感や恐怖心を感じているのではないのでしょうか。

そして、つわりが終わって安定期に入った頃、あるいはお腹が膨らみ始めたころから、出産に対する現実味が出てきて、妊娠後期にかけて不安感が増してくる、といった場合が多く考えられます。

出産が怖いと思ってしまう7つの原因


1:陣痛


陣痛には大きく分けて、「前駆陣痛」と「本陣痛」があります。

■ 前駆陣痛
早い方では出産の1カ月も前に起こることがあり、単なる下腹部痛と誤解されることもあります。

■ 本陣痛
赤ちゃんを押し出すために子宮口が広がり、子宮が強く収縮することによって起こります。 段階により、第1期〜第3期に分けられ、いきなり「ウッ」と強烈な痛みが起こるわけではありません。

痛みが苦手という方は多いですし、今まで味わったことのない痛み、生理痛の1000倍などと形容されることのある痛みに、恐怖感を覚えるのはある意味当然と考えられます。

2:会陰切開


妊娠中のお母さんの体の組織は女性ホルモンの影響でやわらかくなるため、会陰(膣の入り口)も伸びやすくなっていますが、赤ちゃんの頭が出てくるのに十分でないとき、医師の判断で会陰をはさみで切り、広げるという処置が行われます。

会陰がビリビリと裂けてしまうこと(会陰裂傷)の予防として行われる会陰切開は、傷口はきれいな直線ですので縫合しやすく、感染のリスクも少ないというメリットがあります。

ただ、陰部が裂けるのを回避するために会陰を切開する、ということは、通常の生活では考えられないことですから、 恐怖感は誰でもあるでしょう。

しかし、陣痛、分娩の真っ最中に行う処置ですので、陣痛、分娩の痛みのほうがはるかに強く、会陰切開の処置を行っても気づかないことがほとんどです。

3:胎盤を出す


赤ちゃんの娩出が終わると、胎盤を排出するいわゆる「後産」の時間があり、これは赤ちゃんの娩出に比べればサイズもずっと小さいので、それほどの痛みではありません。

初産の妊婦さんで30分以内くらい、経産婦さんでは20分以内くらいと考えられています。出産そのものや陣痛、会陰切開に比べると具体的な恐怖感は少ない方が多いのではないでしょうか。

4:後陣痛


分娩が終わってから数日の間に「後陣痛」と呼ばれる、子宮が収縮する痛みがあり、経産婦さんのほうが強いといわれています。

2人目以降の出産時は、こちらの痛みを危惧する方もいらっしゃるかもしれません。

5:会陰切開後の抜糸


今までにどこかを縫合して、抜糸が痛かった経験を持つ方などは、恐怖感がわくかもしれませんが、会陰切開した部分の傷口は、吸収糸または絹糸で縫合され、その後は他の傷と同様に自然に治癒していきます。

傷口の痛みは通常は3〜4日でおさまってきて、1週間もすればほとんど気にならなくなることが多いようです。

6:帝王切開


帝王切開とは、麻酔をかけて行う外科手術で、お母さんのお腹を切開し子宮から医師が直に赤ちゃんを取り出します。お母さんが自力で出産するのではなく、医療が介入して出産を手伝ってあげる分娩方法です。

手術体験のない方などは、お腹を切開して赤ちゃんを出すという行為そのものが怖いのではないかと考えられますので、どんな手術になるのか事前に知っておき予め不安を取り除いておくことが大事です。

7:過去の痛い経験


処置の際に麻酔が効きにくかったり、注射など痛み全般に弱いという方は、出産の痛みに関する恐怖感も人一倍強いかもしれません。

出産が怖いと思うことによる心身への悪影響


ある程度の出産に対する恐怖は当然のことですが、過度になってしまうと、食欲の低下や不眠などが起こり、妊娠の経過にも悪影響を及ぼす可能性はあります。

無痛分娩と自然分娩の違い


無痛分娩


無痛分娩とは、出産時に関わる傷みを麻酔を使用する事で和らげながら行う出産方法ですが、麻酔の使用開始は、子宮口が6cmほど開いたことを確認してからになりますので、そこまでは通常の陣痛の痛みを経験することになります。

また、痛みの感じ方には個人差がありますし、出産の経過も人それぞれなので、自分が想像していたよりも、痛みがあったと感じる可能性もあります。

自然分娩


特に薬剤は用いずに出産を行う方法で、日本では「お腹を痛めて産んだ」という表現もあります。

痛みに耐えたから、愛着がわき、良好な母子関係がつくられると考えられていたこともあるようです。

出産への恐怖心を克服する方法


出産への恐怖心を克服する方法として有効なものの一つに、実際の出産の経過をしっかり知るということが挙げられます。

陣痛は確かに強い痛みではありますが、波があり、飲み物を飲んだり、話をしたりする余裕がある時間もあります。

また、いきなり激痛が続くわけではなく、徐々に間隔が狭まっていくこと、ホルモンの働きにより赤ちゃんを娩出しやすい状態に徐々に準備がなされていくことなど、正しい知識を得ることが安心感につながるでしょう。

旦那さんができる恐怖心を緩和させるサポート


妊娠出産に対して、全面的にサポートする姿勢を見せること、産後の生活や家事への協力などの面で不必要な不安を与えないことが大切と考えられます。

出産の不安に対するQ&A

質問1:出産が怖くて寝れません



■ 相談者(20代女性)
今、妊娠5カ月になるときですが出産時のことを考えると怖くて不安で寝れません。

出産時に脳出血等で死ぬのではないかと考えてしまいます。

■ 医師からの回答
たしかに大変な出産を経験されたりする方がいらっしゃるので不安に感じるのは当然と思います。
私自身も不安に思ったことありましたし、そして帝王切開となったときには手術台に上がる前に怖くて号泣していました。(医療者でもやっぱり怖いんです)

しかし赤ちゃんにやっと会える喜びは不安より勝るものです。 心配しすぎるとストレスがご本人にも赤ちゃんにもよくないので、いろいろ気分転換や楽しいことをしてみてください。

質問2:30歳での妊娠なので体力が心配です



■ 相談者(30代女性)
私は今30歳で、妊娠したのですが年齢や体力のことが不安です。
高齢出産はお産が長引いたり出血が多いのですか?

また、30代での出産を無事に乗り切るためにできることがあれば教えてください。

■ 医師からの回答
妊娠おめでとうございます。
30歳で妊娠なら、体力的に全く問題ないですよ。以前は高齢出産は30歳以上で定義されていましたが、現在は35歳以上の初産ということで、高齢出産ではありません。

生活習慣を乱さず、ストレスをかけずに、無理をせず、食べ過ぎないように栄養のバランスのとれた食事をしていれば、無事乗り切れると思います。

最後に医師から一言


赤ちゃんを迎えるということは、非常に喜ばしいことですが、同時にいろいろな不安や生活上の変化を経験するということでもあります。

妊婦さん一人で抱え込まず、周囲も積極的に協力してみんなでよい経験にしたいですね。

(監修:Doctors Me 医師)