【2017年J1クラブ分析◆霸栽臓悲願の11年ぶりリーグVへ 6季目ミシャ采配に磨きをかける

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 昨季はリーグ制覇こそ手は届かなかったが、ルヴァンカップを制し、ようやく指揮官の初タイトル獲得となった。浦和レッズでは最長となる任期6シーズン目に突入するミハイロ・ペトロヴィッチ監督のサッカー観は明確だ。それゆえスタイルが大きく変わることはなく、シーズン前のキャンプでもこれまで積み上げてきたものに更に磨きをかけるべく修練を積んできた。

 今回のキャンプで改めて強く意識付けされたのは、敵陣でサッカーを完結させること。就任1年目から植え付けられてきた最後列からのビルドアップで相手陣地に侵入を図り、ボールを失ったら素早い攻守転換で前からプレスをかけてボールを回収して再び攻勢に転じる。そうすることで敵陣でのプレー時間を増やし、分厚い攻撃で相手の守備を破壊する。選手たちはその一連の流れを体に染み込ませてきた。

「これまでもやってきましたけど、今年はそれまで以上に前からボールをどうやって奪うか、秩序立ったプレスをトレーニングしてきました」(宇賀神友弥)

 昨季はリーグ史上最多タイの勝ち点74を獲得し、年間勝ち点1位の座もつかんだが、チャンピオンシップで無念の敗北。新シーズンこそ悲願のリーグタイトルを勝ち取らんと、今オフも戦力として計算できる選手を中心に補強を進めた。

 その中で最も期待度が高いのは、アルビレックス新潟から加入したラファエル・シルバだろう。持ち前のスピードを生かした裏への飛び出し、得点感覚は新潟でも実証済み。1トップでの起用が見込まれるが、求められるキープ力も備えており、ポストプレーから味方の連携を引き出す術も持っている。

 GKとDFライン、ボランチの顔ぶれは基本的に昨季と変わらない可能性が高い。唯一懸念されたのは、開幕が近づいてもコンディションがなかなか上がらず、キャンプでは精彩を欠くプレーが目立った槙野智章の状態だったが、21日のAFCチャンピオンズリーグ初戦、敵地でのウェスタン・シドニー・ワンダラーズ戦にフル出場して1得点と、調子を上げた状態で開幕を迎えることができる。