世界初の水で汚れを吸い取る「スイトル」

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 元三洋電機の社員で2008年に独立した亀井隆平氏が立ち上げた家電ベンチャーのシリウスは2月21日、世界初となる水を噴射しながらじゅうたんなどの汚れを吸い取るクリーナー用アタッチメント「スイトルSWT-JT500」を4月21日に発売すると発表した。価格はオープンで、税別の実勢価格は2万円前後の見込み。発売に先立ち、21日からシリウスオンラインストアで、1000台限定で予約販売を開始した。

 スイトルは、川本技術研究所の川本栄一代表が20年以上にわたり研究・開発を行ってきた水洗い掃除機の新機構「アクアサイクロン技術」を搭載。外気を取り込みながら、ノズル先端に水を噴射して、水と一緒に汚れを吸い取る。

 世界初となる技術が、空気と汚水を完全に分離する「逆噴射ターボファンユニット」。吸い込んだ空気がファンの回転で水を押し下げる「空気の壁(エアシール)」を形成することで、水のホースへの浸入を防ぐ。日本、中国、米国で特許を取得済みで、本体が倒れたときも汚水が逆流しない「逆流防止弁」も実用新案特許を取得している。

 使い方は簡単で、吸い込み仕事率170W以上の一般的なキャニスタータイプの掃除機のホースに取り付けるだけ。見た目はサイクロン掃除機のような機構だが、電気的な機構は一切なく、まさにアタッチメントなのだ。500ミリリットルの水で、約3分の運転ができる。

 スイトルでは2016年10月にクラウドファンディングを実施し、1日で目標金額の100万円に達し、最終的には1160万円を調達した。

 製品づくりから販売までは多くの企業が参加した。「シリウスは私も含めて社員数わずか6人の零細企業。20代から70代までの世代を超えたビジネスパートナーとの協業戦略が不可欠だった」と亀井社長は語る。

 デザインは、3Dプリンタでつくった電動義手「HACKberry」で「iF Design Award」や「GOOD DESIN AWARD」で金賞を受賞したイクシーが、設計や生産は、自動車メーカーの金型や樹脂成型を提供するユウキ産業が、ブランディングやコミュニケーション戦略は、スタートアップのブランディングやサポートを手がける未来予報が担当した。

 「シャープが鴻海(ホンハイ)精密工業に買収されたり、東芝の白物事業が美的に売却されるなどmade in Japanの誇りが傷つけられる厳しい状況が続いている。三洋電機のDNAを受け継ぐ一人として、いつかは日の丸家電の復活を胸に秘めていたのは事実。スイトルは日の丸家電復活のトリガーとなる製品だ」と、亀井社長は日本のモノづくりの底力に対する熱い思いを語った。