ハノーバーメッセ2016でトヨタ自動車(以下トヨタ)が、工場のIoT(Internet of Things)化に際し、ネットワークの自社標準として「EtherCAT(イーサキャット)」を全面的に採用すると発表したことが大きな話題となりました。

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「EtherCAT」はFA機器メーカーである独ベッコフ(Beckhoff)が開発したオープン・フィールドネットワークの通信規格。

これまで同社は日本の主要なFA機器メーカーが加盟する通信規格「FL-net」を使っていたそうですが、「つながる工場」の実現に向け、従来の閉鎖されたネットワークでは実現し得なかった高度な情報の共有化やシステムコストの低減・高効率化が可能になることから、採用を決めたそうです。

工場内ネットワークは、工場のあらゆる機器やシステムを接続するネットワークで、その接続対象は、生産現場で稼働する機械やセンサー、それらを制御するコントローラー、さらに上位で稼働状況を管理するサーバーなど多岐に渡ります。

同社の先進技術開発カンパニー 工程改善部大倉部長によると、「EtherCAT」の全面採用を決定した背景には、ベッコフがリリースした新技術「EtherCAT P」が決め手になったそうです。

「EtherCAT P」は、高速データ通信と電力供給を1本のケーブルで可能にする「USB」的な省配線技術で、コスト削減と設置スペースの削減が可能になります。

トヨタでは、THS(トヨタハイブリッドシステム)、マルチステージハイブリッドシステム、ダイレクトシフト8速AT、排気量2.5Lの新エンジンを始めとするTNGA開発を次々に進めており、これらのエコカー戦略を支える生産設備のTNGA化を併せて進めていく必要があり、今後TNGA生産ラインは、これまでに無い規模とスピードでグローバル展開が図られる模様。

こうした状況のなか、同社は「EtherCAT」の高速性を高く評価、IoT時代の製造現場に相応しいシステムとして、関連プライヤーの工場内ネットワークを含め、「EtherCAT」対応機器への置き換えを促していく考えのようです。

Avanti Yasunori・画像:TOYOTA/Beckhoff )

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【関連リンク】

Beckhoff Automation(ベッコフオートメーション)
https://www.takagishokai.co.jp/dcms_media/other/Beckhoff_EtherCAT_P_e.pdf

EtherCAT
https://www.ethercat.org/jp.htm

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