現代の高層ビルディングは震度7程度の地震には耐え得る設計となっているが、高い建物ほど揺れは大きく長時間続く。大地震に遭遇したとき、あなたは冷静に行動できるだろうか(※写真はイメージです)

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大地震が起これば高い建物ほど揺れは大きく長時間続く。一般に現代の高層ビルディングは震度7程度の地震には耐えうるとされているが、耐震性が十分保証されていたとしても、私たちがパニックに陥らずに安全かつ冷静に行動できるだろうか。今回は、高層オフィスビルで大きな地震に襲われたとき、冷静に判断し、手際よく行動するにはどうすればいいか、BCP(事業継続計画)策定支援アドバイザーの昆正和氏が緊急対応時の3つのポイントを解説する。(「リスク対策.com」の連載企画・昆正和の『これなら作れる! 緊急行動の成否を分けるERP策定講座』の「揺れてこまるのはビルも心もいっしょです」[2017年2月2日]掲載の記事を転載したものです)

大地震発生!高層ビルの
オフィスは大混乱

 午後3時過ぎ、33階にあるオフィスにて。コーヒー片手にメールをチェックしていると、ふと目まいのような感覚に襲われる。あれ…?と思うと間もなく、とつぜん「ゴーッ」という音が建物全体を包み込み、オフィスが大きく揺れ出す。地震だ。スチール製の棚やファイルキャビネットがギシギシと音を立て、机、椅子その他ありとあらゆるモノが揺さぶられ、あるいは軋みながらすべり出す。

 オフィスにいた社員たちは、とにかく動かないものにしがみつこうと必死だが、なすすべがない。固定されていない備品類の多くが積み木を突き崩したようにガラガラと崩れ落ち、書類は次々と棚から落ちてカーペット一面に散らばっていく。ノートパソコンやプリンタはケーブルや電気コードを引きちぎって床に落ちて破損、複合機は勝手にあちこち移動し、壁にぶつかりパーティションや観葉植物をなぎ倒す。机にしがみつく者、壁に背中を擦りつけて座り込む者、うずくまる者いろいろ。まるで荒波にもまれる船の中にいるみたいだ。

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