1年後に迫った韓国・平昌冬季五輪で、宿泊施設不足という物理的な問題が現実化しそうだと韓国・中央日報が報じた。写真は17年2月、江陵アイスアリーナで行われたフィギュアスケート4大陸選手権。

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2018年の韓国・平昌(ピョンチャン)冬季五輪が1年後に迫り現地会場でテストイベントが続々と開催される中、五輪開催期間には宿泊施設不足という物理的な問題が現実化しそうだと韓国・中央日報が報じた。

平昌など五輪会場を擁する江原道(カンウォンド)は、五輪期間中の観客数を1日当たり最大10万4610人と予想している。このうち6割の約6万人が宿泊すると仮定すると、ざっと3万室の客室が必要だ。しかし現在、競技会場がある江陵(カンヌン)、平昌、旌善(チョンソン)のホテル・コンドミニアムをすべて合わせても75カ所6649室で大幅に足りない。このうちスケート競技会場がある都市・江陵では大規模ホテル・リゾート6カ所を造成する五輪特区事業が進められているが、本番まで1年を切った今も3カ所は着工すら始まらず、五輪での活用は事実上不可能な状態だ。

そこで五輪開催都市から離れた町をみると、半径90キロ以内の束草(ソクチョ)・原州(ウォンジュ)・襄陽(ヤンヤン)など各地のホテル・コンドミニアムを合計しても、確保できるのは48カ所4229室、他にモーテルやペンションなど3361の業者があるものの朝食提供などの問題はなお残る。

こうした中で道が進めているのが、14年のロシア・ソチ冬季五輪でもホテル不足問題を解消したという、港に停泊するクルーズに泊まってもらう案だ。現在、ソウルの観光業者が束草港に4万トン級のクルーズを出す事業を提案中で、道はこれと合わせ、五輪開催期間前後に、日本や中国、ロシアからの訪韓観光客3万人をクルーズで誘致する計画も進めている。日本の場合、金沢港から7万トン級のクルーズで出発、平昌五輪の競技観覧と観光を含めた4泊5日の日程が検討されているという。

韓国では国政介入事件の核心人物・崔順実(チェ・スンシル)被告の手が五輪にまで及んでいた疑惑が強まり、国民の五輪への関心がいまひとつと報じられているが、この報道にさらに懸念を募らせた人も少なくないようだ。記事には「ちゃんと五輪ができるんだろうか?むしろ最初から約束された国際的な恥辱イベントじゃないか?」「盛り上がらず終わるのが予測できる。五輪が終わっても残るのは借金だけだね」「こんな貧しい国で五輪だなんて、何を考えてるんだ?」といった声が多数寄せられている。

また「個人的には今度の五輪は大いに期待。どんな笑える事態が起こるか楽しみだ」と皮肉る声や、「そもそも3万室も必要なほど客が来ない可能性もある」と冷めた意見もあった。(翻訳・編集/吉金)