今季のACLに挑む鹿島、浦和、川崎F、G大阪【写真:田中伸弥】

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Jリーグ勢、9年ぶりのアジア制覇なるか!? ライバルクラブを一挙紹介

 今月21日から、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージが開幕する。2007年に浦和レッズ、2008年にガンバ大阪が優勝して以来、Jリーグ勢はアジア制覇から遠ざかっている。今回は、Jリーグ勢に立ちはだかる東地区各グループのライバルクラブを紹介しよう。果たして今大会で9年ぶりのアジア制覇となるだろうか。

鹿島が所属するグループE

[出場クラブ]
鹿島アントラーズ(日本:Jリーグ優勝)
ムアントン・ユナイテッド(タイ:タイプレミアリーグ優勝)
ブリスベン・ロアー(オーストラリア:Aリーグ3位)
蔚山現代(韓国:Kリーグ4位)

 J1王者でありクラブ・ワールドカップ準優勝クラブである鹿島だが、6年ぶりとなる決勝トーナメント進出への道のりは決して緩やかではないはずだ。

 タイ王者のムアントンは豊富な資金力をベースに力をつけているタイの強豪で、日本代表招集経験もあるDF青山直晃が在籍しているチームである。

 Aリーグ3位のブリスベン・ロアーは不気味な存在に映る。今冬、世界最高額と言われる年俸でFWカルロス・テベスを獲得するなどした上海申花をプレーオフで倒したチームであることを考えれば、油断は許されない相手であることは明らかだ。MFの加藤カレッティ丈は、オーストラリア人の父と日本人の母の間に生まれたハーフ。まだ18歳と若く、これから日本代表入りを選択する権利がある選手なだけに注目したい。

 蔚山現代は、2017年シーズンにC大阪を率いるユン・ジョンファンが昨季まで指揮していたチーム。2012年にはACLを制した経験のある名門だ。今シーズンは全北現代の過去の審判買収が明らかになったため、繰り上げでACL出場が決まった。昨年まで元鹿島のMF増田誓志が在籍していたが、今年からUAEのアル・シャールジャでプレーしている。

浦和が所属するグループF

[出場クラブ]
浦和レッズ(日本:Jリーグ2位)
FCソウル(Kリーグ1位)
ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ(オーストラリア:Aリーグ2位)
上海上港(中国:超級リーグ3位)

 2007年以来のACL制覇を目指す浦和レッズが入ったグループFは強豪が揃った。FCソウルと浦和は昨年ベスト16で対戦。PK戦の末にFCソウルが勝ち上がり、準決勝まで進んだ。昨季はリーグ戦でも2位とタイトルまであと一歩のところで泣いているだけに、今季に懸ける思いは強いはずだ。

 昨季は高萩洋次郎(現・FC東京)を擁してKリーグを制覇。オフには高萩と入れ替わりでFC東京からハ・デソンを獲得している。

 ウェスタン・シドニーはAリーグを引っ張って来た強豪であるが、2016/17シーズンは現在6位と苦しいシーズンを送っている。しかし、2014年のACLチャンピオンでもあり、アジアでの戦いを熟知しているともいえるだろう。昨年の夏にはサガン鳥栖から楠神順平が移籍しており、ここまで18試合に出場して3ゴールとチームの主力として活躍している。

 このグループで最も注目を集めそうなのは上海上港だ。昨シーズンのACLではベスト16でFC東京と対戦し、アウェイゴールの差で勝利を収めた。上海上港を率いるのはチェルシー、ゼニトなどで指揮を執ったアンドレ・ビアス・ボラス。

 選手を見れば、広州恒大時代にはJリーグの前に立ちはだかって来たエウケソン、昨年の1月には約63億円でフッキを獲得し、今冬にはチェルシーから約87億円でオスカル、さらに無所属だったリカルド・カルバーリョも加入。ヨーロッパのトップでプレーをしていた選手が所属している。

 浦和にとっては全ての試合で苦しい展開になることが予想されるが、まずはグループリーグ突破を達成したい。

川崎Fが所属するグループG

[出場クラブ]
川崎フロンターレ(日本:Jリーグ3位)
広州恒大(中国:超級リーグ優勝)
水原三星(韓国:FAカップ優勝)
イースタンSC(香港:香港プレミアリーグ優勝)

 3年ぶりのACLとなる川崎Fにとって、最大のライバルは中国王者・広州恒大だろう。2度のアジア制覇を達成したアジア屈指のビッグクラブは、元ブラジル代表のパウリーニョやリカルド・グラール、コロンビア代表ストライカーのジャクソン・マルティネスらを擁しており、グループ突破の本命と目される。

 過去に何度もJクラブの前に立ちはだかってきた広州恒大だが、決して倒せない相手ではない。2015年クラブワールドカップの3位決定戦ではサンフレッチェ広島が、2016年のACLグループステージでは浦和が勝利を収めている。2009年以来の決勝トーナメント進出を目指す川崎Fにとっては、この中国の絶対王者は叩いておきたいところだ。

 水原三星は韓国FAカップ決勝で高萩洋次郎(現・FC東京)擁するFCソウルをPK戦の末に下し、2年連続となるACL出場権を獲得した。

 昨季のサガン鳥栖でプレーしたチェ・ソングン、元徳島ヴォルティスのキム・ジョンミン、鹿島アントラーズや京都サンガに所属したイ・ジョンスなどJリーグに縁のある選手も多い。

 香港のクラブとして史上初のグループステージ進出となったイースタンSC。チームを率いる28歳のチャン・ユンティン監督は、大会史上初の女性指揮官というで注目を浴びる。地元紙『南華早報』に、「“ビッグフィル”と会うのが楽しみ」と、広州恒大のルイス・フェリペ・スコラーリ監督との対面を心待ちにしていることを明かしたチャン監督。

「どの試合もタフになるけど、私たちは進化しなければ」と、初参加となる今大会への意気込みを見せている。

G大阪が所属するグループH

[出場クラブ]
ガンバ大阪(日本:Jリーグ4位)
アデレード・ユナイテッド(オーストラリア:Aリーグ優勝)
江蘇蘇寧(中国:超級リーグ2位)
済州ユナイテッド(韓国:Kリーグ3位)

 ガンバ大阪はマレーシアのジョホール・ダルル・タクジムとのプレーオフを制し、3年連続となる本大会出場権を獲得した。

 この中でも激戦必至となりそうなクラブは江蘇蘇寧だ。昨年1月にブラジル代表MFラミレスを獲得し、同年2月にブラジル人MFアレックス・テイシェイラをチームに加えた。同年7月にはコロンビア代表FWロヘル・マルティネスもチームに加わり戦力が強化されている。

 一方で、これまでにG大阪はアデレード・ユナイテッドと何度も対戦している。2008年のACLでは決勝戦で激突。G大阪が5-0の勝利をおさめてアデレードは準優勝となったが、大会規定によりクラブW杯に出場。そこでも準々決勝で対戦しG大阪が1-0の勝利をおさめていた。

 そして、済州ユナイテッドには元Jリーガーの韓国人DFクォン・ハンジンが所属している。過去には柏レイソルや湘南ベルマーレ、ザスパクサツ群馬やロアッソ熊本などでプレーしていた。

 また、元セレッソ大阪のマグノ・クルスも所属。昨季は元G大阪のイ・グノもプレーしていたが、今オフに他クラブへ移籍してしまった。

text by 編集部